おうち療育

「ダメ」と言われない環境を提供することで自閉っ子がのびのび感性を表現できた自閉っ子生け花教室

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自閉っ子生け花教室を開催しました!講師として自閉っ子と生け花をしたかった想いと「ダメ」と言われない環境が自閉っ子の感性を伸ばし、素敵な作品が作れた記録です。

自閉っ子とママに伝えたい想いがあって開催した生け花教室


生け花を教え始めてから10年が経ちました。


ですが2年、生け花教室をお休みしています。


それは自閉っ子3人の療育、言語訓練、送迎などで毎日予定がいっぱいで、子ども達の予定はギリギリ覚えていても、自分の予定を忘れてしまうからです。

1時間前には覚えていた予定をうっかり忘れて、子どものために時間を使うことが度重なりました。


このまま教室をすれば生徒さんとの約束も忘れてしまい、迷惑がかかると思い、お休みすることにしました。


そこからは我が子の成長を願い、いろいろなことを体験させないと!という気持ちから夜な夜なインスタやネット検索


習い事をさせれば、少しは成長するかもと思うものの、自閉っ子にとって習い事は指示通り動けるかわからないし、「それはダメ!」「こうじゃなくて、こうするんだよ」と、自閉っ子の行動を否定しなければいけない場合が多いです。


「ダメ」や「こうだよ」と言い続けることは、私の子供たちにとってやる気をなくしてしまうことでした。


そのため、習い事を習わせたくても、否定の言葉をかけてしまうイメージしかなくて、なかなか手を出せませんでした



最初から否定とか全然しなくていい場所があれば
我が子も興味を持つかもしれないのに…
といつも思っていました。


発達科学コミュニケーションを習い始めて少し経った時、「そういえば生け花って正解がないから、自閉っ子の感性を活かせるんじゃないか」と思いました。


私自身が「『ダメ』と言われない環境を作れるのなら作ってみたい」と思いました。


そこで、ホルンさんに「自閉っ子生け花教室をやりたいです!」と伝え、子どもチャンスプロジェクトで自閉っ子生け花教室を開催させてもらえることになりました!


子どもたちが成長しないとできないと思っていた生け花教室が開催できることを、とても嬉しく思っていました。

「生け花教室に参加して楽しかった」と思ってもらえるようにする2つの課題


募集をかけたら7家庭合計26人が集まってくれました。


まさかこんなに多くの人に集まってもらえるなんて!



そこで「楽しかった!」と思ってもらうために、まずやらないといけないことを決めました。


①ママの不安の払拭
・ママは自閉っ子が生け花をできるか不安でいっぱい。この不安を少しでも解消できるようにする。

②子どもたちを楽しませるというゴールに入ること
・自閉っ子がお花に興味を持たなかった場合はどう楽しませるか


この2つにポイントに絞りました。

課題をクリアするために私がとった行動


まず①ママの不安の払拭に対してですが、私が生け花の先生になると決めたとき、私が習っていた先生から「否定しないで、いいところを見つけて伝えてね。手直しするときは、抜かずに一本付け加えて『もっと良くなるよ』ってしてあげてね。否定するのはおこがましいんだよ。」
と教えてもらいました。


生け花ではやったことを否定しないんだということが頭に強烈に残りました。


そういえばその先生からは私も否定されたことはありませんでした。


だからこそ、何かと否定されてしまう自閉っ子に否定されない場所もあるんだよって伝えたい!

自閉っ子のママにもダメダメ言わなくていい、謝らなくていい習い事もあるんだよと伝えたい!

生け花を使って「ダメ」言われない居場所を自閉っ子達のために作りたい!

そんな想いを持つようになったのです。

「じゃあ、その自閉っ子生け花教室を開催したいと思った想いを、参加してくれるママの不安を解消するために伝えてみよう!」と思い、参加者に想いのメッセージを送りました。


そして、②子どもたちを楽しませるというゴールに入ることは、まずお花に興味がない自閉っ子への声かけについて考えました。


家元に聞いてみたりしてみたものの、なかなか答えが見つからない。


どうしようかと考えたとき、興味のない自閉っ子は「私の息子」だ!と気づきました。


そこで、息子に何回も生け花に付き合ってもらい、どの声かけが興味を引くのか研究し習得しました。

↑息子に生けてもらったお花です。


しかしどうしても、お花が苦手な子もいるかもしれません。


そこで、数年前参加した華展で華展なのに割り箸だけの作品、紙だけの作品があるのを思い出し、花だけじゃなくてもいい!と思ったので、割り箸やストロー、キレイな石を準備しました。


お花の買い付け中、キレイなバラがあったので、これを景品にしてお花にまつわるクイズを出そうと思いつきました。


家族みんなで考えて、間違っていても発表してくれるだけで、手渡すことに決めました。

「ダメ」と言われない環境で自閉っ子がのびのび自分の感性を表現できた自閉っ子生け花教室


入念に準備をして迎えた自閉っ子生け花教室の日。


当日、最初の挨拶で、私は「ルールはありません。自由に好きなだけお花を挿してください。」と伝えました。


それは、やっぱりまだまだ不安なママに何をしても良いですと伝えたかったから。


そして生け花教室が始まりました。


驚いたことに参加してくれた自閉っ子のほとんどが興味を持って、どんどん自由に、パパとママの分として用意していたお花も使って、満足するまでお花を生けていってくれました。


声かけをたくさんしていかないと!と準備していたんですが、自閉っ子達がどんどん行動してくれるため、私の先生としての仕事は困っていそうだなと思う子への声かけと、作品を見てほめポイントを伝えるだけで良くなりました。


私が出したクイズにも、会場みんなでどうしてだろうと考えることができ、勇気を出して発表してくれた2人の子どもたちがバラをゲットしました。


そんな環境の中で作った作品は、それぞれに個性がありとてものびのびしていました⭐︎

ひとつひとつの花にストーリーがあった子
ダイナミックに生けた子
大好きなアイスをお花で表現してくれた子
ストローで作品を作ってくれた子

私の予想を遥かに超えた作品作りをする自閉っ子たちは「本当にすごい!」と、ただただ驚かされました。


さらに驚いたことは、私が声かけしなくても、ママ達が興味をひく声かけを自閉っ子にしてくれていました。


そして、参加したママもパパも開催中、ずっと否定の言葉を使わないでいてくれて、みんなのおかげで、その空間すべてを「ダメ」と言わない環境にすることができました


事後アンケートで「またやりたい!」という自閉っ子のことばがたくさん聞けて「やってよかった!!」と心から思うことができました。

自閉っ子の新たな可能性を感じさせてくれた「ダメ」と言われない環境


自閉っ子達は、私の予想よりもずっと自由に楽しそうにお花を生けてくれました。


自閉っ子たちにとって「ダメ」と言われない環境はすごくのびのびできることがわかりました


また生け花教室を開催して、「ダメ」と言われない環境を提供していきたいと思っています。


そして、もっともっと自閉っ子の表現したお花を見てみたいです!



子どもチャンスプロジェクトでは他にもいろんなことに挑戦してます。


「ダメ」と言われない環境の中で自閉っ子と一緒に思いっきり遊べます!


ぜひ参加してみてくださいね♪

発達科学コミュニケーション
リサーチャー 岩田 彩奈

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