おうち療育

『光とともに…』(著者:戸部けいこ)を読んで変わった自閉症の子育てとの向き合い方

2025年11月18日

\わが子と話したい…/
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「どうしてこの子は、みんなと違うの?」と、戸惑いがあった私の子育て。戸部けいこさんの『光とともに…』に励まされ、自閉症の子どもと向き合うためのヒントをもらいました。親として大切にしたい心構えや気づきをご紹介します。


「この子は何かおかしい…」


初めての子育てでしたが、どこかに違和感を感じていました。


思い返せば、発達はゆっくりだったものの、目が合って笑ったり、どこにでもいそうな赤ちゃん時代だったと思います。


けれど、一歳半健診が近づくにつれ、言葉が出ない、目が合わない、こちらへの興味が薄いなど気になることが少しずつ増えていきました。


気づけば毎日のように、「目が合わない」「発語なし」などのワードを検索しては、似たような体験談を読みあさる日々。


やがて「自閉症」という発達障がいの存在を知り、特徴を読むたびに、わが子の姿が頭に浮かんできました。


「うちの子、自閉症なのかもしれない」


そう思った瞬間、胸の奥がズシンと重くなったのを覚えています。


子育ての不安が解消されるかもしれないと期待を込めて臨んだ一歳半健診の当日。 


検査のあと、面談があり、問診票の確認や積み木・指差しなどの簡単な発達テストが行われました。


問診票には「いいえ」や「できない」にばかり丸がつく。


テストも、わが子は一つもクリアせず、積み木を触るだけでした。


覚悟はしていたつもりでしたが、他の子が当たり前のようにこなしている姿を見て、かなりショックを受けました。


「自閉症かもしれない」と相談してみたものの、返ってきたのは「まだ1歳なので様子を見ましょう」「3歳ごろに診断がつくこともあります」という曖昧な言葉。


たしかにまだ幼いけれど、今この瞬間の不安にどう向き合えばいいのかは、誰も教えてくれませんでした。


「わが子をどう育てていけばいいのか」


答えを求めて訪れた健診でしたが、期待していた進展もなく、ただただ今のわが子の現実を突きつけられただけで終わってしまったのです。


「わが子は自閉症かもしれない」


そう思いながらも、気持ちの整理はなかなかつきませんでした。


そんなある日、いつものように自閉症のことを調べていると、自閉症の子どもと家族の姿を描いた漫画『光とともに…〜自閉症児を抱えて〜』という作品を知りました。


物語は光くんという男の子の誕生から中学生になるまでの成長を描いたものです。


序盤から、光くんの幼児期とその母親の姿に、胸を打たれました。


「自分の育て方が悪かったのかもしれない」

「誰にもわかってもらえない孤独」

「どう接していいかわからない」


お母さんの感じていることが、まさにその時の私自身と重なり、涙が止まりませんでした。


けれど、読み進めるうちにわかってきたのは、自閉症の子どもにも成長の瞬間があること。


そして、強みがあるということです。


それまで、自閉症の子育てについては不安や否定的なイメージばかりが浮かんでいました。


ですが、光くんのお母さんの姿に触れて、わが子の今の笑顔を大切にしながら進む道もあると希望を感じることができたのです。


『光とともに…』を読んで、特に印象に残ったことがあります。


自閉症の理解の大切さ

光くんの行動ひとつひとつには理由があり、それをお母さんが少しずつ理解していく姿がとても印象的でした。


最初は戸惑いや苛立ちもあったけれど、「共感と理解は、一歩ずつ積み上げていくものなんだ」と教えてくれました。


親の孤独と成長

周囲の無理解、乏しい支援、頼れる人の少なさ 。


そんな中での子育ては本当に過酷です。


それでも母親は、少しずつ支援者や仲間と出会い、自分自身も変わっていく。


その姿に、「親もまた、子どもと一緒に育っていく存在なんだ」と感じさせられました。


社会の目と偏見の重さ

周囲からの心ない言葉や無理解が、どれほど親子を追い詰めるかがリアルに描かれていて、胸が締めつけられました。


自閉症に対する誤解や無知が、本人や家族を孤立させてしまう現実。


この作品を通して、「自閉症を正しく知ること」が偏見をなくす第一歩なのだと実感しました。


「違い」を受け入れるということ

光くんは、自分なりの感性や世界を持っています。


それを否定せず、そのまま認めてあげることが、どれだけ大切なことか。


「みんなと同じ」でなくていい。


そう思えたとき、初めて本当の意味で多様性を受け入れる準備ができるのかもしれません。


そして、光くんのお母さんは、いつも息子の味方であり続けていました。


完璧ではなく、たくさん悩みながらも、決して子どもから目をそらさず、まっすぐに向き合っていた姿に、私は深く心を動かされました。


ふと我に返ると、自分はどうだっただろうと考えます。


「できていないこと」「足りないこと」ばかりに目を向け、わが子の大切な時間や笑顔を、もしかしたら見過ごしていたのかもしれない……。


そんな悔しさと後悔がこみ上げました。


わが子も、ゆっくりだけど確実に、自分のペースで成長している。


変わらなければいけないのは、親である私の見方や心の在り方のほうかもしれない。


「できないこと」ばかりを見るのではなく、「その子らしく生きている今」を大切に見守っていきたいと思えるようになりました。


『光とともに…』を初めて読んだ日から、月日が流れ、息子は4歳に。


自閉症と知的障がいの診断も受けましたが、以前のようにその言葉に押しつぶされることはなくなりました。


今は、息子のありのままの姿を心から見守れるようになっています。


そして、おしゃべり上達メソッドを学び始めたことも、大きな転機となりました。


言葉がなかなか出ず、不安が強かった息子が、言葉を話し、自分から動いてできることがどんどん増えています。


そして何より、同じ悩みを抱える仲間と支え合い、学び合える仲間がいることが、今の私にとって大きな心の支えです。


「どうすればこの子の“できる”を増やせるか」

「どうすれば“好き”を伸ばせるか」


そんな前向きな対話の時間が、子育ての希望に変わっています。


以前は、自閉症の子育てに不安しか感じられませんでした。


けれど今は、一つひとつの成長を通して、自閉症の子にはたくさんの可能性があると思えるようになりました。


わが子の可能性が開花する未来を信じて、仲間と一緒に、親としても成長していきたい。


そんなふうに、息子の未来を信じられるようになった自分が、ちょっと誇らしいのです。


皆さんも一緒にわが子の未来にわくわくしませんか?

発達科学コミュニケーション
アンバサダー 岡本 芽依

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