目次
自閉症の息子が自立と自律を身に着けて就労するために!
母が学び取り組む「18歳食いっぱぐれないプロジェクト」
私の息子は自閉症の診断がある、5歳の年中さんの男の子です。
2024年の現在、児童発達支援センターに通って療育を受けています。
再来年にはいよいよ小学校です。
おしゃべり上達ラボで自閉症の息子のための脳を育てる声掛け育児を学んでいます。
今の延長線で小学校のその先、息子が大人になったときのことも考える機会が多くなりました。
おしゃべり上達ラボでは「18歳食いっぱぐれないプロジェクト」という、わが子の未来のために自閉症や障害のある方が活躍する職場に見学に行ったり、制度を学んだり、わが子の未来のことを幼児期から考えています。
私は、自閉症や発達障害、知的障害を持つ子供たちが社会に出るまでに身につけておきたい力を探っています。
学ぶ中で障害を持っていると離職率が高いことも課題と知りました。
就職しても仕事を続けていくために必要な力は何かということを、書籍で研究したり、障害を持つ人が働いている現場を実際に見学させていただき親の理解を深めていく活動をしています。
私の目標としては、2つの「じりつ(自立・自律)」を自閉症の息子が身に着けられるヒントを見つけたいです。
- 「自立」…他者に頼らず、自分で生きていく状態
- 「自律」…自身で感情・行動・精神をコントロールし、律する能力
転勤族だからこそ自閉症の息子の就労をイメージした情報収集をしよう!
私は息子の将来を研究するために、いろいろな本を読んでいます。
最近、私が読んだ書籍は、支援が必要な子供たちの高校進学や就労について書かれているものでした。
書籍研究から得た情報で、15歳(高校進学)、18歳(就労)の姿をイメージして小学生時代から動くことが必要と学んだのです。
自閉症育児はただでさえ先が見えなくて心細くなるもの。
やはり、目標や指針を決めて進んでいくことが現実的にも親子の心理的にも大事になってきます。
ですが、わが家は転勤族のため、目先のことは具体的には決められません。
それならば、考え方を変えてみることにしました。
少し先を見て、高校、就労のことを調べ、そこに向かっていくイメージにすればいいかも!
ただ、手本となるロールモデルが周りにいません。
なので、ハッキリと想像が出来ないという悩みがありました。
18歳食いっぱぐれないプロジェクトの過去の講義を視聴して、色んな企業のことを知れて就労のことも勉強になったのです。
だから、私も将来のビジョンを明確にするための企業見学に参加したい!
と思っていましたが、今は北海道に住んでるから難しそうだなぁ。
IT社長も発達障害!?ワクワクが止まらなかった「株式会社ココトモファーム」
私もいつかは企業見学に行きたい!と、漠然と考えていた時、18歳食いっぱぐれないプロジェクトの企業見学が愛知であることを知りました。
私たち家族は北海道に住んでいますが、企業見学の日が愛知県に帰省する期間とピッタリ重なっていたのです!
神タイミング、行くしかない!!
両親と夫に説明をして、企業見学に行く時間をもらうことに成功しました^^
見学企業は愛知県犬山市にある株式会社ココトモファームさん。
ココトモファームさんの理念や行動指針がとても素晴らしくて、今の私が考えている自閉症の息子の将来へのヒントが沢山いただけそうでワクワクしました。
▼ココトモファームの社長が執筆された書籍
ココトモファームさんでの学びをシェア!「強みを生かす」が成長のカギ
当日ルンルン気分で犬山駅へ!
おしゃべり上達メソッドをはじめてから約一年経ちましたが、実はおしゃべり上達ラボの代表の今川ホルンさんと実際にお会いするのは初めてでした。
相談事などがあったときにはオンライン上で画面越しでしたので、実際にお会いできてとてもうれしく、感動しました。
リアルイベントでは、自閉症の子の働く未来を考えて魅力的な仕事を学ぶだけでなく、仲間やメソッドを教えてもらっている師匠に直接会える貴重な機会が魅力です。
見学当日は本物の師匠のホルンさんと娘さん、今回見学会を主催してくださったトレーナーの桜山尚さん、同じおしゃべり上達ラボのリサーチャーの方々、計7人で見学にいきました!!
今回の18歳食いっぱぐれないプロジェクトは 『発達障害でIT社長の僕』の著者、齋藤秀一さんが代表を務め、農福連携を実現しているココトモファームさんへの見学をしました。

【特に心に残ったこと】
ビジョンは誰ひとり取り残さない居場所を創る
株式会社ココトモファームさんでは障害を持っている人を一般就労で雇用しているところが注目点でした!
主に、障がい者手帳は持っていないけれど、病気の症状によって生きづらさや働きづらくなり、社会に居場所がないと感じている方達がココトモファームさんで活躍されています。
実際の店舗にも伺いながら息子の将来を思うとワクワクしました。
ワクワクさせてくれたのは、働いている姿から感じ取れたマインドと、障害によって働きづらさがある中でもお互いを理解し支え合うという所です。
そして、ココトモファームさんのビジョンは、誰ひとり取り残さない居場所創り。
職場の悩みの6〜7割は人間関係の悩みだといわれています。
お互いの障害を理解していれば、人間関係の悩みによって感じる孤独感は薄れ、会社の仲間と働きやすくなると思えました。
また、一緒に働いている仲間の誰かにしわ寄せがあるのではなく、お互いを理解しているからこそ「適材適所」が実現されているということを感じられました。
早くて13年後にある5歳の息子の就労のために学びに来ている私には希望しかないお話でした!
B型事業所で販売会?課題は賃金UPだけでなく利用者の社会参加のための準備
私たちが見学させていただいたココトモワークスはB型事業所です。
販売会って、人と人が関わる場所だから事業所に通って社会に出る準備をしている人たちにはハードルが高いのでは?と思いました。
ですが、社長からの説明で「やる意味」に納得しました。
▼下の画像はココトモファームの行動指針です▼
ココトモファームさんの行動指針ですが、B型事業所ココトモワークスさんでも通ずるものがあります。
「冒険しよう」は販売会にチャレンジすることで可能性を広げる場になります。
「協力しよう」では、一人ではできない販売会を仲間と取り組み他人と関わることの大切さを知ることができる。
そして「感謝しよう」は自分たちが作った商品を、お客様が求めている姿を目の当たりにすることでお客様に感謝することを学ぶことができます。
さらに、お客様からも「ありがとう」と感謝されることで自信がつき、仕事に対する興味関心、意欲につながるのです。
この販売会のお話を聞いて私はもっともっと息子といろんなことにチャレンジしようと思いました。
社会に出る準備をしているからこそ、社会とのかかわりを積極的に持つようにすることが重要!
息子が自信という自己肯定感を持てるかかわりをして社会経験をたくさん積めるようにしていきたいです。
発達障害の子達は成長がゆっくりで就労の年齢になってもまだまだいろんな面で幼い。
就労してからも成長を促し、どんなことが得意不得意なのか一緒に探していき活躍できる場を探していく。
つまり、「就労できた」がゴールではなく、就労しながらも一人一人の可能性を探っていくことはできるということです。
働いてからも毎日できることを増やしていくんだ!という姿勢にとても共感しました。
自閉症の息子が取り残されない居場所になる就労先がきっとある!
ココトモファームさんが掲げているビジョン【誰ひとり取り残さない居場所を創る】をお店を見学することで体感し、とても貴重な経験になりました。
特に感銘をうけたのは「居場所を創る」ということ。
自閉症と同じく周囲に理解されにくい障害を持っている方々が実際に働く姿や笑顔がとてもまぶしかったです。
障害があっても生き生きと働いている方々が実際にいるということを知りました。
そして、自閉症の息子が取り残されない居場所がある就労先がきっとあり、自閉症でも将来の道が開けていけると感じました。
まだまだ息子の将来は漠然としています。
けれど、これからも企業見学や書籍研究などでワクワクする未来を身近なものにしていきたいです^^
発達科学コミュニケーション
リサーチャー 川島 絵里