おうち療育 ことばの発達

「毎日話しかけてるのに言葉が増えない…」自閉症の子の言葉が伸びる本当の理由〜ママの声かけで「言葉の脳」が育つ仕組み〜

2026年3月17日

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「気持ちが伝わらず癇癪になっていた子が、少しずつことばで伝えてくれるようになりました」(年長男の子のママより)
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「毎日たくさん話しかけているのに、ことばが増えない…」そんな不安を感じていませんか?実は、自閉症の子のことばは、ママの声かけを「聞いて・理解して・動ける」経験が増えることで育っていくのです。本記事では、言葉の脳が育つ仕組みと実体験をもとに、ママの声かけでことばが伸びる理由をわかりやすくお伝えします。

“聞いて動ける”ことが、自閉症の子の言葉を伸ばすカギ


自閉症のお子さんのことばって、本当にママの声かけで伸びるの?


いつも褒めているし、たくさん話しかけている。


それなのに、なかなか変化を感じられないと不安になりますよね。


(私自身、まったく同じことを感じていました)


実は、自閉症の子の言葉が伸び始めるとき、その前に起きている変化があります。


それは、ママの声かけを聞いて、理解して、スムーズに行動できるようになること。


「え?行動?」と思うかもしれません。


ですが、ここがとても大切なんです。


行動の変化が出てくると、言葉の脳も一緒に刺激され、言葉が少しずつ育ち始めます。

◇私たちが会話をするとき、脳の中ではいくつもの働きが連携しています。


目や耳から入った情報は、まず「理解する脳」に送られ、言葉の意味が整理されます。


この役割を担っているのがウェルニッケ野です。


次に、「何を話そうか」「どの言葉を使おうか」と考え、言葉を発する準備をします。


ここで働くのが、ブローカ野と呼ばれる「言葉を話す脳」です。


そして、口や舌、喉の筋肉が調整され、実際の発話へとつながっていきます。


もし、 「理解する脳」であるウェルニッケ野の発達がゆっくりだと、

・質問の意味がつかめない
・噛み合わない答えになる
・オウム返しになる
・答えられない

といったことが起こりやすくなります。


また、「話す脳」であるブローカ野の発達がゆっくりだと、

・言葉がうまく出てこない
・発音が不明瞭になる

といった困りごとにつながります。


ここでポイントになるのは、行動する脳と言葉を話す脳が、脳の中でとても近い場所にあるということです。


だからこそ、ママの声かけを「聞いて」「理解して」「行動する」


この流れが回り始めると、行動する脳だけでなく、言葉の脳も一緒に刺激されていくのです。


つまり、自閉症の子の言葉を伸ばすカギは、「話させること」ではありません。


声かけが、子どもにとってわかりやすい形で脳に届き、理解して行動できること。


この積み重ねで、言葉が伸びていくんです。

ママがおうちで関わるからこそ効果が早い


「聞いて動く」経験は、一度で身につくものではありません。


何度も何度も繰り返すことで、脳は少しずつ刺激され、ことばへとつながっていきます。


だからこそ、365日一緒にいるママがおうちで声かけすることが、言葉を伸ばす一番の近道になります。


「ご飯食べよう」
「お着替えしよう」


こうした日常の声かけを自閉症のお子さんの脳に届きやすい形に変えるだけで、言葉の発達は大きく変わっていきます。


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言葉が遅かった息子の言葉が伸びる前に起きた変化


私には、自閉症の診断を受けている支援級3年生の息子がいます。


声かけを変えたのは、3年前の年長の夏でした。


けれど、声かけを変えてすぐに言葉が増えたわけではありません。


最初の1か月は癇癪への対応でいっぱいいっぱいで、正直、言葉の変化はほとんど感じられませんでした。


「本当にこれで合っているのかな」と、 不安になることもありました。


それでも続けていた2か月目。


少しずつ、息子の様子に変化が出てきました。


癇癪が落ち着き、以前よりも、私の声かけを聞いて素直に動いてくれる場面が増えてきたのです。


“聞いて、動ける”場面が増え始めたあと、少しずつ、それまで出てこなかった言葉が自然と出てくるようになりました。


「ママ見て!これ作ったよ」
と 自分の作品を見せにきてくれたり、「気持ち悪い」「苦手」と、 気持ちを言葉で伝えてくれるようになったり。


さらに時間がたつと、会話のやりとりも増え、癇癪が起きそうな場面でも「まぁいっか」と気持ちを切り替える言葉が出るようになりました。


声かけを届きやすい形に整え、行動につながる関わりを続けていく中で確かに、息子の言葉は伸びていったのです。

自閉症の子の言葉を育てるママの声かけ


自閉症のお子さんは一人ひとり違い、声かけの入りやすさも異なります。


ですが、発達科学コミュニケーションでは、どのお子さんにも共通して大切にしている声かけがあります。


それが、「3S」です。

3Sの声かけ


3Sとは、


✅Sweet(やさしい声)
Smile(笑顔)
Slow(ゆっくり)


この3つをそろえた声かけのことです。


自閉症の子は、声の強さや速さ、表情の情報も含めて「声かけ」を受け取っています。


言葉の内容が同じでも、早口だったり、表情が硬かったりすると、脳はそれを処理できず、理解や行動につながりにくくなります。


だからこそ、笑顔とやさしい声で、ゆっくり間をとりながら伝える。


この3Sがそろうことで、ママの声かけは子どもの脳に入りやすい状態が整い、「聞いて・理解して・動ける」経験が増えていきます。


その積み重ねが、言葉を育てる土台になりますよ。

発達科学コミュニケーション
アンバサダー 東原あや

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