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発達障害の子の学校トラブルは環境ストレスのSOS
学校でトラブルが起きると、つい
「どうやって問題行動を減らそう」
と考えてしまいますよね。
ですが実際には、子ども本人ではなく、学校環境の中に“しんどさの原因”が隠れていることがあります。
発達障害の子が学校でトラブルを起こしてしまう時、
「わがまま」
「ルールを守れない」
「気持ちの切り替えが苦手」
と思われてしまうことがあります。
発達障害の子は、周りの環境から強いストレスを受けやすく、学校生活の中で心も身体も疲れ切ってしまっていることがあるのです。
例えば、
周りの音や人の動きが気になりやすい子。
予定変更が苦手な子。
口頭だけの説明では理解が難しい子。
暑さや疲れを感じやすい子。
発達障害の特性によって、学校の環境を“しんどい場所”として感じやすい子は少なくありません。
そして、ストレスが積み重なると、不安や混乱をうまく言葉にできず、怒る、逃げる、お友達に手が出るなど、「学校でのトラブル」という形でSOSが表れることがあります。
つまり、発達障害の子の学校でのトラブルは、本人の性格や育て方だけが原因とは限らないのです。
だからこそ、発達障害の子が学校で過ごしやすくなるためには、「もっと頑張らせること」より先に、環境から受けるストレスに目を向けることが大切です。
学校環境を見直すと息子がトラブルなく過ごせるようになった
私には自閉症と中度知的障害のある息子がいます。
小学校は支援級に在籍していて、春から小学2年生に進級しました。
進級当初は、新しいクラスや先生の中でも頑張って過ごしている様子でした。
ですが、学校生活に少しずつ慣れてきた頃から、お友達に手が出てしまうなど、学校でのトラブルが増えていったのです。
そこで、学校でやることを減らしてもらうなど、ストレスを少なくする対応をお願いすると、普段の学校生活では落ち着いて過ごせる日も増えていきました。
ただ、体育などの集団活動では、どうしてもトラブルがなくなりませんでした。
自分の思っていた活動内容ではないと、「なんで!?」と怒りながら走り回ってしまう。
そして興奮したまま、お友達に手が出てしまうこともありました。
息子にとって、集団の中でルールを理解しながら動くことは、とても負荷が大きかったのだと思います。
見学や別の活動も相談しましたが、先生からは「人手が足りなくて……」と言われ、難しい状況でした。
“他害”という形で表れている息子のSOSに応えたい。
そう思う一方で、どうしたらいいのか分からず、もどかしさを感じていました。
そこで、息子の学校でのトラブルについて今川ホルン先生に相談すると、
「人手が足りないなら、ママが一緒に参加してみるのもありかもね」
とアドバイスをもらったのです。
そこで実際に、体育の授業に2回付き添ってみました。
すると、息子にとってストレスになっていそうなものが、たくさん見えてきたのです。
暑さや湿度。
周りのザワザワした音や動き。
口頭だけで伝えられるルール説明。
その場で次々に変わっていく活動内容
学校の中には、息子の心を落ち着かなくさせる環境因子がたくさんありました。
そこで私は、
・途中で休憩を入れる
・「応援係」など役割を作る
・次にやることを紙に書いて見通しを伝える
など、息子が安心して参加しやすくなる工夫をしていきました。
すると、付き添った体育の授業では、大きなトラブルなく穏やかに過ごすことができたのです。
また、その様子を見た先生からも、「こうやると分かりやすいんですね」と言ってもらえました。
その後は、付き添いがなくても、大きなトラブルなく集団活動に参加できる日が増えていきました。
学校の環境を少し見直したことで、息子が安心して過ごしやすくなったことを実感しています。
学校生活に慣れた頃こそ発達障害の子のSOSを見逃さない
新しい環境に少しずつ慣れてくる頃になると、発達障害の子の学校でのトラブルが増えてしまうことがあります。
最初は緊張しながら頑張れていても、知らないうちに疲れやストレスが積み重なっていることがあるからです。
ですが、周りの大人からは「学校に慣れてきた頃」と見えやすく、子どものしんどさが見逃されてしまうことも少なくありません。
そして、疲れや不安をうまく言葉にできないまま頑張り続けると、学校でのトラブルという形で限界が表れてしまいます。
さらに、怒られる経験や失敗体験が増えてしまうと、学校そのものが「つらい場所」になってしまうことも。
だからこそ、トラブルが大きくなる前の今のタイミングで、子どもが無理をしていないか、学校の中で頑張りすぎていないかに目を向けることが大切です。
「なぜできないのか」ではなく、
「どこで疲れているのか」
という視点で見直していくことで、子どもが安心して学校生活を送りやすくなります。
発達障害の子が学校で過ごしやすくなる環境の整え方3選
① 「どこで崩れやすいか」をメモしてみる
まずは、学校でどんな時にトラブルが起きやすいのかを観察してみましょう。
例えば、
・体育のあと
・予定変更があった日
・暑い日
・人が多い活動
などです。
「何をしたか」より、
「どんな環境だったか」
を見ることで、しんどさの原因が見えてくることがあります。
② 学校と「できない理由」を共有する
学校でトラブルが続くと、「もっと頑張ろうね」で終わってしまうことがあります。
ですが、発達障害の子は“やりたくない”ではなく、“難しい”状態になっていることも少なくありません。
だからこそ、
・どこで混乱しやすいか
・何が苦手そうか
・どうすると落ち着きやすいか
を先生と共有していくことが大切です。
③ 「分からない」を減らす
発達障害の子は、「次どうなるか分からない」ことで不安が強くなることがあります。
だからこそ、
・次にやることを先に伝える
・紙に書いて見えるようにする
・途中で休憩を入れる
・役割を作る
など、“分かる状態”を増やしていくことが大切です。
小さな工夫によって安心感が増えることで、子どもが落ち着いて行動しやすくなります。
学校でのトラブルが増えた時は、問題行動だけを見るのではなく、
「この子にとって、今しんどくなっていることは何だろう?」
と環境を見直してみてください。
発達科学コミュニケーション アンバサダー
畠中 なつみ






