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知的障害児は市民プールで運動しよう!
体力があるお子さんの運動量に悩むママはいませんか?
例えば、長い距離・長い時間の散歩が好きなお子さんや、ずっと公園で遊ぶことが好きなお子さんは、疲れを感じにくかったり、体全体を動かすことで感覚刺激を取り込んでいたり、移り変わる景色を楽しむことで目から入る情報の刺激を好んでいたり、ルートや順番にこだわりがある場合は記憶力を強化していたりします。
では、他にも発達も促すことができる運動があればいかがでしょうか?
実は、プールでの運動がおすすめです!
なぜなら、知的障害や自閉症のお子さんの多くは、水の感覚が心地よい、水を好む傾向があると言われており、好きな感覚のなかで、決められた範囲で、社会のルールも身につけることができるからです。
市民プールでは監視員や他の利用者がいるため「場内では走ってはいけない」「大きな声を出してはいけない」など社会のルールが求められます。
それから、決められた範囲で楽しむためには「ここにいきたい」「あそこにいきたい」「もうやめる」「まだやめたくない」といった意思表示が必要になり、指差しなどの要求を引き出しやすいです。
また、散歩や公園では道路に飛び出してしまった時など交通事故の危険もありますが、市民プールには監視員もいますから、ママがそばに居れば命の危険は最小限で済むことでしょう。
散歩や公園の代わりにプールで体を動かすことをぜひ選択肢のひとつにしてみてくださいね!

わが家の散歩大好き知的障害児が市民プールで運動すると発達が加速した
わが家の重度知的障害のある太陽くんは1歳半ごろから散歩が大好きで毎日3〜5kmを歩いていました。
保育園の年中の頃は、保育園のない土曜日・日曜日それぞれ10kmほど2〜3時間かけて毎週末散歩。
保育園の降園後や、雨が降っている日でも、散歩に行けないと大癇癪を起こすほど散歩が大好きだったのです。
さらに、太陽くんの中で歩くルートが決まっていて、私が道を変更したり、自宅に向かおうとすると道端で癇癪を起こすほどでした。
散歩に対してのこだわりを和らげたかった私は、肯定的なコミュニケーションを意識しながら関わりました。
すると、太陽くんの散歩中のこだわりは徐々に和らぎ、癇癪はほとんど起こさないようになったのです!
けれど、太陽くんは休日、親の隙を見て衝動的に散歩に行くことが多々あり、当時共働きで土日はなるべく休憩をしたかった私と夫は土日の散歩がやはり苦痛でした。
そこで、散歩の代わりに太陽くんの刺激を満たすことができて発達も叶う方法を模索したのです。
太陽くんが支援学校の1年生の夏、私は家族で市民プールで行くことを思いつき、療育手帳の割引を利用してプールに行くことにしました。
すると、散歩の時に「こちらの道に行きたい」と意思表示をしたことなかった太陽くんが「水深の深いプールor幼児用プールに行きたい」といった意思表示のための指差しを初めてしました!
それから、太陽くんがプールを終わりたい時に「終わる」のハンドサインで意思表示をするようにもなりました!
また、水深の深いプールでアームリングを使用しても私にしがみついていた太陽くんは、通い続けると、手を離しても自分の足でバタバタして進むことができるようになり、できることがまた増えた!と発達を実感しました♩
さらに、プールサイドを「歩こうね」と肯定的なコミュニケーションをしていくことで安全かつ利用者に迷惑をかけない形で利用することができていて、社会性が身についたことも感じています。

週末は知的障害のある自閉症児とプールで運動しよう!
知的障害のある自閉症児の成長はゆっくりなため、発達を促したい場合、様子見はNGです><
さらに、ママやパパの元気があってこそ、家族は笑顔で過ごすことができます。
お子さんのために、より疲れてしまっては元も子もありません。
長い距離・長い時間の散歩や公園が大変と感じるママやパパはぜひ週末の市民プールに行ってみてください♩

知的障害のある自閉症児はプール運動で発達をさらに加速させよう!
そこで肯定的なコミュニケーションをとるようにしていきましょう^^
・足で歩く散歩→浅いプールで手で歩く、深いプールで仰向けに浮かぶ、バタ足で進む
「(手で歩く)ワニ歩きできたね!」
「浮かぶできたね!」
「足バシャバシャで進んだね!」
・プールにて
「ここからプール入る?」「手すりから入れたね!」
「ここでプールを出る?」「手すりなくても出られたね!」
・数種類のプールがある時
「こっちのプールに行く?」「あっちのプールに行く?」
・水着の着脱の練習もできる
「水着脱げたね!」「服着れたね!」
ぜひ、できている行動を見つけて肯定的なコミュニケーションをとってみてくださいね!

発達科学コミュニケーション
トレーナー ひがしひかる