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繊細な息子への不安が少しずつ減った発達科学コミュニケーションとの出会い
私には、発達障害グレーゾーンの年中の息子がいます。
満3歳児クラスから幼稚園に通い始めた息子。
通い始めたころから、「繊細な子なのかな」と感じる場面がたくさんありました。
集団生活が苦手で、幼稚園に行きたがらない日が続く毎日。
運動会や発表会のような行事も苦手で、泣きながら参加していました。
人の声色や顔色にもとても敏感で、私が少し注意しただけで涙が出てしまうことも。
健診や発達センターにも相談しました。
けれど、返ってくる言葉は「様子を見ましょう」だけ。
相談しても、はっきりした答えが見つからない。
どうしたら息子が安心して過ごせるのか分からない。
「このままで大丈夫なのかな」
そんな不安をずっと抱えていました。
そして、年少の時に出会ったのが、発達科学コミュニケーションでした。
学んだ肯定的な関わりを続ける中で、泣き叫ぶような行き渋りが少しずつ落ち着いたのです。
「このまま続けたら、笑顔で幼稚園に通えるようになるかもしれない」
真っ暗だった気持ちの中に、やっと小さな光が見えたようでした。
接し方を学んでいるはずなのに…行き渋りも家での怒りも続き私の心が限界になった日
しかし、ほっとした気持ちは長くは続きませんでした。
年中になっても、行事が多い時期や新学期が始まるたびに、行き渋りが強く出るようになったのです。
また、幼稚園の教室の前まで行けても、私から離れるまでに30分かかることも。
最後は先生に泣きながら抱っこされて入る日もありました。
幼稚園での姿を見るたびに、胸が締めつけられたのを覚えています。
けれど、辛かったのは幼稚園だけではありません。
家でも、私が少し口を出すだけで息子は激しく怒るようになっていました。
「もうママ嫌い!ママのバーカ。」
そんな言葉を言われるたびに、悲しくて、苦しくて、どうしたらいいのか分からない…。
私は、息子のために頑張っていました。
不安が強い繊細な子には、
「共感が大切」
「寄り添いが大切」
そう書かれている本をたくさん読みました。
だから私も、
- 気持ちを受け止める
- 無理をさせない
- 叱らない育児を意識する
そんな関わりを続けていました。
なのに、息子は穏やかにならない。
「ちゃんと学んでいるはずなのに」
「ちゃんと実践しているはずなのに」
「どうして行き渋りがなくならないの」
「どうして私から離れられないの」
不安と疑問がぐるぐるして、出口が見えませんでした。
そして、どん底だった日があります。
些細なことで怒る息子に対して、私も感情を抑えられずに怒りながら、ついにお皿を割ってしまったのです。
お皿が割れた音を聞いた瞬間、
「私、何をしているんだろう」
と、自分がとても悲しくなりました。
息子が苦しい。
私も苦しい。
このままでは親子で辛くなってしまう。
心が限界でした。
実は逆効果…!?繊細な子の不安を大きくさせる"寄り添い"と"共感"
息子への不安が大きくなっていた時、発達科学コミュニケーションマスタートレーナー むらかみりりかさんの本『繊細な子の育て方がわかる!ペアレントトレーニング』に出会いました。
読み進めるうちに、私は何度も「そういうことだったんだ」と立ち止まりました。
一番大きかった気づきは、
寄り添いや共感だけでは、繊細な子の不安は消えないことがある
ということでした。
私はずっと、共感することが正しいと思っていました。
けれど、息子のようにとても繊細で不安が強い子は、ママの表情や空気、感情にも敏感です。
私が不安そうな顔で寄り添う。
私が心配な気持ちで共感する。
すると息子は、私の不安まで感じ取ってしまう。
その結果、息子の中のネガティブな気持ちが、さらに大きくなっていたのです。
「だから息子の不安は消えなかったんだ」
やっと、長い間分からなかった理由がつながりました。
さらに、本の中にあった「ココロファインダー」で見えたのは、息子の「親子の愛着」が圧倒的に低いという結果。
「私の接し方は間違っていたのか…」と、正直とてもショックでした。
けれど、その一方で
「ここから伸ばせる」
「伸びしろしかない」
とも思えたのです。
そして私は、本に書かれていた方法を、今度こそ本気でやってみようと決めました。
私の接し方を変えたらたった1週間で息子が穏やかになった
本の中では、繊細な子への接し方がさまざま書かれていましたが、特に印象に残ったことが2つあります。
1つ目は、褒めない肯定の声かけで親子の愛着を安定させること。
2つ目は、過保護な関わりも親子の愛着を不安定にしてしまうことです。
私は今まで、肯定の声かけをしているつもりでした。
けれど、よく思い返すと、
「着替えたね」
「全部食べたね」
と、できたことを“評価”する声かけばかりだったのです。
本で知った「褒めない肯定の声かけ」は、少し違いました。
「起きたね」
「たくさん食べているね」
「大きくなったね」
当たり前にできていることや、今まさにしていることを、そのまま言葉にして伝える関わりです。
私はまず、出来たことを褒めるより、今の姿をそのまま伝えることを意識しました。
そしてもう1つ、本で知って思い切って変えたことがあります。
今できていないことに対する、
・指示
・確認
・注意
・指摘
この4つを、できるだけ封印したのです。
息子にとって、私の“良かれと思ってかけていた言葉”が、ストレスになっていたのかもしれないと思ったから。
もちろん、何も言わないわけではありません。
「早くして」ではなく、「〇〇するのはどうかな?」
「これやって」ではなく、「どっちからやる?」
そんなふうに、指示ではなく提案で伝える。
正解を押しつけるのではなく、息子が選べる形に変えていきました。
すると、驚くことに、始めて1週間もしないうちに家庭で変化が。
私が声をかけると、「はーい!」と素直に返事をしてくれることが増えたのです。
「こんなに可愛くて、素直なお返事ができるんだ」
うれしくて、胸がいっぱいになりました。
幼稚園では、すぐに全部が変わったわけではありません。
まだ私から離れるまでに時間はかかります。
ですが、行き渋る中でも変化がありました。
寂しそうな顔はしていても、最後は自分で手を振って、
「バイバイ」
と言いながら、先生と一緒に教室へ入れる日が出てきたのです。
少しずつ、でも確かに、息子の穏やかな姿が増えていきました。
「やっと息子への正しい対応が分かってきた」
「もしかしたら息子は変わっていけそう」
そう思えた時、また希望の光が見えてきました。
繊細な子はママの接し方で安心して伸びていける
繊細な子は、ママの言葉や表情、気持ちをとても深く感じています。
だからこそ、責めるより安心。
急がせるより見守る。
評価するより、今の姿をそのまま肯定する。
そんな関わりが、子どもの心を少しずつ落ち着かせていくのだと、今は実感しています。
そして行き渋りの中でも、自分で教室に入れる日が増えてきました。
もちろん、まだ波はある。
けれど、前とは確実に違ってきています。
以前の私は、「このままで大丈夫なのかな」と、不安ばかりを見ていました。
けれど今は、「この子は大丈夫」と、少しずつ思えるようになりました。
これからも、褒めない肯定の声かけと、息子を信じて見守る関わりを大切にしながら、繊細な息子が安心の中で、自分の力を少しずつ発揮できるよう育っていってほしいと思っています。
発達科学コミュニケーション アンバサダー
畠中 なつみ






