目次
ママの “甘え” が知的障害育児にゆとりを生む理由
知的障害のある子の育児って、体も心も本当にエネルギーがいりますよね。
どんなに疲れていても「がんばらなきゃ」って無理をしてしまうこと、ありませんか?
実は、ママが甘えることは、子どもの心を育てる “ぐんぐんタイム” なんです。
子どもは、ママの感情にとても敏感です。
だからこそ、ママが「疲れたな」「ちょっと助けて」と素直に伝えることで、子どもは「自分がママの力になれた!」という経験をすることができます。
この “頼られる体験” は、
・ 自己肯定感
・共感力
・ 思いやり
といった、人と関わる力の土台を育ててくれます。
さらに、ママが「感情を出してもいい姿」を見せることで子どもにとっての “安心のモデル” にもなるのです。

ママが力を抜きたいと思った時こそ子どもの心が育つタイミング
育児をがんばるママほど、「甘えるなんて申し訳ない」と思ってしまいがち。
だけど、ママが少し力を抜くことこそが、子どもの心を大きく育てるチャンスなんです。
ママが甘える姿を見せることで、子どもにはこんな5つの力が育っていきます。
・頼られる喜びで、自己肯定感がアップ
→「ママの役に立てた!」という体験が自分に自信を持つきっかけに。
・親子の心の距離がぐっと縮まる
→ママが素直な感情を出すことで、子どもも安心して感情を表現できるようになります。
・甘える姿が “安心のモデル” になる
→「気持ちを出していいんだ」と、子どもが思えるようになります。
・ママ自身も癒される
→子どものぬくもりにはママの疲れをふっとゆるめてくれる癒しの力があります。
・子どもの “思いやりの芽” が育つ
→「ママ、元気になった?」と寄り添ってくれる。そんな心が、毎日の関わりの中で少しずつ育っていきます。

甘えん坊の息子が見せてくれた成長のかたち
私の息子は重度知的障害があり、小学生になってもとっても甘えん坊。
いつも「ママ〜!あそぼ〜!」と笑顔でくっついてきます。
ある日、私がどうしても疲れてしまって「もう今日はダメ〜、ちょっと休ませて…」と伝えたことがありました。
すると、一瞬不満そうな顔をしたものの、すぐに「ふうん…」という表情でおもちゃを出してひとりで遊び始めました。
その様子を見て私は思いました。
“甘えられなかった” と怒るのではなく、ママの気持ちを受け取ってそっと自分で切り替えたんだと。
静かに遊ぶその背中が「心の成長」をしっかり見せてくれていたのです。
知的障害のある子の “思いやりの心” を育てるママの声かけ3選
思いやりの芽を育てるには、ママの気持ちを伝える “あたたかい声かけ” がカギになります。
1. 正直に気持ちを伝える
「ママ、ちょっと疲れちゃった」
「ママ、ちょっと甘えてもいいかな」
やさしく伝えることで子どもはママの言葉と気持ちをちゃんと感じ取ってくれます。
「ママも一緒なんだ」と知ることが共感の入り口になります。

2. できたことにしっかり気づいて伝える
「待っててくれて嬉しかったよ」
「ひとりで遊んでくれてありがとう」
この一言が、子どもの “できた!” をどんどん伸ばしてくれます。
自分がママの役に立てたと実感することで自己肯定感がぐっと育ちます。
3. 自分の休息に罪悪感を持たない
「今はこの子の心が育ってる」と信じて、ママも子どもに甘えてください。
ママの甘えや休息は、子どもの共感力を育てる時間でもあるのです。
そして、もし少しでも元気を取り戻せたら、
「◯◯くん(ちゃん)のおかげで元気になったよ、ありがとう」
と伝えてあげてください。
この一言が、子どもの中に「自分はママの力になれたんだ」という誇りを残します。
ママの笑顔は、子どもにとって最高のエネルギー。
ママ自身がやさしく笑える時間を大切にしてくださいね。
発達科学コミュニケーション
トレーナー 岩村 萌永(いわむら もな)






