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自閉症の子は落ち着く方法を先に知ることで安心感が育ちます
自閉症の子がパニックを起こす時は、わがままを言っているのではありません。
頭の中が不安や焦りでいっぱいになり、どうしたらいいか分からなくなっている状態です。
特に自閉症の子は、
・予定の変化
・見通しが分からない
・気持ちをうまく伝えられない
こんなことが重なると、不安が一気に大きくなりやすい特徴があります。
そして、不安が強くなると、
「落ち着こう」
「気持ちを切り替えよう」
と思っても、脳がうまく働かなくなり、パニックにつながってしまうのです。
だからこそ大切なのは、パニックを起こしてから叱ることではなく、
“気持ちを切り替える方法”
を先に教えておくことです。
自閉症の子は、
・どうすれば安心できるのか
・どうすれば気持ちを戻せるのか
を、自然に覚えることが難しい場合があります。
だからこそ、安心する感覚を、言葉や習慣で分かりやすく伝えていくことで、少しずつ「不安になっても大丈夫」という感覚が育っていくのです。
自閉症の息子が「大ピンチレベル90!」と自分でパニックを防げた日
私には、自閉症と中度知的障害がある息子がいます。
言葉を増やしたい。
癇癪やパニックを減らしたい。
そう思い、息子が5歳の時に、発達科学コミュニケーションを学び始めました。
少しずつ言葉は増えてきたものの、思い通りにならないことがあると、
泣く
物を投げる
パニックになる
そんな姿が続いていました。
特に困っていたのが、気持ちの切り替えです。
一度不安や悔しい気持ちが大きくなると、息子自身も止められなくなってしまうのです。
悩んでいた時に学んだのが、「気持ちを切り替える言葉を、先に準備しておく」という関わり。
さらに、発達科学コミュニケーションの仲間から、「大ピンチずかん」の絵本を教えてもらいました。
感情の大きさが数字で表現されていて、数字が大好きな視覚優位の息子には分かりやすいかもしれないと思い、一緒に読み始めたのです。
すると予想以上に大ハマり。
その後、ブロックが崩れたり、飲み物をこぼして服が濡れたり、今まではパニックにつながっていた場面で、
「ブロック崩れた!大ピンチレベル60!」
と言ってみると、息子は崩れるどころか大笑いしたのです。
そして6歳頃になると、
「大ピンチレベル90!」
と、自分から言えるようになりました。
以前のようにパニックになるのではなく、"おまじない"のように気持ちを切り替えて、笑顔に戻る場面が増えていったのです。
自閉症の子は、「落ち着いて」と言われても、どうすれば気持ちを切り替えられるのか分からない場合があります。
だからこそ、安心できるおまじないのような言葉を先に準備しておくことが、パニック予防につながることを、私は息子を通して実感しました。
自閉症の子のパニック対応は時間がかかるからこそ今から自分で落ち着く力を育てましょう
自閉症やADHDの子は、 ワーキングメモリーという「脳のメモ帳」が小さいことがあります。
脳のメモ帳が小さいと、不安や怒りが強くなった時に、
「落ち着こう」
「大丈夫」
と、自分で気持ちを切り替えることが難しくなります。
さらに、一度できたとしても、すぐに定着するわけではありません。
前回は落ち着けても、次の場面では思い出せず、またパニックになってしまうこともあります。
ですが、繰り返し経験することで、
「こうすれば落ち着ける」
「不安になっても戻れる」
という感覚は、少しずつ脳に積み重なっていきます。
すると、自閉症の子は、パニックになる前に言葉を使えたり、気持ちを立て直せたり、少しずつ「自分で自分を落ち着かせる力」が育っていくのです。
時間がかかるからこそ、安心できる習慣を“今から”積み重ねていくことが大切ですよ。
自閉症の子のパニックを防ぐ「おまじない」
自閉症の子がパニックを起こしそうな時のために、気持ちを切り替える「おまじない」を準備しておきましょう。
例えば、
「大丈夫」
「ドンマイドンマイ!」
「なんとかなる!」
「大ピンチレベル90!」
など、短くて覚えやすい言葉がおすすめです。
子どもが一緒に考えられる年齢なら、好きな言葉を一緒に決めてOK。
まだ小さい場合は、
・安心できる落ち着いた言葉が合うのか
・気持ちを切り替えられる楽しい言葉が合うのか
お子さんの性格に合わせて、ママが決めて大丈夫です。
そして大切なのは、パニックになってから初めて使うのではなく、普段から繰り返し使っておくこと。
繰り返すことで、
「この言葉を聞くと安心する」
という感覚が少しずつ育っていきます。
安心できる言葉を“お守り”のように準備しておくことで、自閉症の子のパニックを防いでいきましょう。
発達科学コミュニケーション アンバサダー
畠中 なつみ






