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自閉症(ASD)の子にお仕事体験なんて出来っこない。
息子は自閉スペクトラム症(ASD)に加え、知的障害とADHDです。
発達科学コミュニケーションに出会う前、キッザニア行かないか?と誘いを受けたことがありましたが、息子は自閉症(ASD)です。
「体験できるわけない」と思いキッザニアに行くことを避けていました。
しかし、「キッザニアに行こう!」と思えるきっかけがあり、自閉症(ASD)の息子のお仕事体験に行ってきました!

キッザニアに行く気になれなかったのは自閉症(ASD)だから。
発コミュに出会う前の息子は
- こだわりが強い。
- 集団行動が苦手で空気を読むことが難しい。
- ADHDで衝動性がある。
- 知的障害があり、言葉で説明を受けるのは得意ではない。
などの山積みの問題がありました。
◆施設内に入れなかったらどうしよう
◆癇癪を起してしまったら…
◆お仕事内容を理解できなかったら...
◆こだわりが出ててしまったら…
◆自分勝手に事を進めてしまったら?...など。

不安を上げたらきりがありません。
なので、キッザニアで自閉症(ASD)の息子が体験できるとは思っていませんでした。
きっかけは「おしゃべり上達ラボ」の”食いっぱぐれないプロジェクト”
もちろん今でも、自閉症(ASD)の特性はあります。
ですが、発コミュのおかげで息子は成長し続けていて困りごとは軽減されてきています^^
息子の成長や自分自身の意識の変化もあり、避けていたキッザニアに行ってみよう!と思いました。
きっかけは、おしゃべり上達ラボの食いっぱくれない18歳プロジェクトの中の企画。
「子どもチャンスプロジェクト~キッザニアへ行こう~」が開催されると聞いたからでした。

ホルンさんも仰っていましたが、”赤信号、みんなで渡れば怖くない。”ではないですが、自分たちと同じ悩みや経験、夢や希望をもっている家族が集まり、一人ではなかなか手が出しづらいことでも、みんなでやれば、できる!と思えたからです。
そして、企画の運営メンバーにもなり、後には引けない状況にしたことで強制的に、「やればできる!挑戦しなければできないままだ!」と自分に言い聞かせました。
だからと言って、すべての不安が払拭されたわけではありません。
ですが、ホルンさんとほかの企画メンバーの方が行ってくださった下見の話を聞いたり、企画ミーティングを進めたりしていくことで、キッザニアで自閉症の息子でもお仕事体験ができるかもしれない、と思えようになりました。
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キッザニアは自閉症(ASD)の子でも体験できる!
結果から言うと、キッザニアで自閉症(ASD)の息子はお仕事体験が出来ました!
それも「できた!」の体験をかなり印象深く、息子に持たせることが出来ました。
なぜ、自閉症(ASD)の息子が体験出来たのか、それはキッザニアが「子どもが主役の街」だからでした。
現実世界では子どもは子どもとして扱われてしまいます。
しかし、キッザニア内では”一人の人”として扱ってもらえた。
障害があってもその方向性は変わりません。
だから、息子も最後までお仕事をやり通せたと感じました。

どういう事かというと、
例えば、保育園や学校で子どもの困りごとがあったとします。
その時、親の私たちに連絡が来て「お母さん、どうしましょう」という相談があります。
でも、キッザニアでは大人は介さず、仕事を行う子ども自身とスタッフで話を進めるんです。
お話が上手に出来ない子どもの場合、付き添い者が通訳として子どもを中心にして問題解決を目指します。
自閉症の息子は言葉での説明が苦手です。
しかし、お仕事の説明は基本的に口頭での説明。
パネルでのチュートリアルはありますが、やっぱり言葉で説明することが多くて息子には説明が難しく、一度で指示に従うことはできませんでした。
息子が体験したのは、水道配管検査で、そこでは専門のツールを使いました。
街へ調査へ向かう前にパビリオン内でツールの使い方や調査の仕方をパネルで教えてくれましたが、いまいち伝わっていない様子。
スタッフさんは息子の様子を見て再度、息子に合わせて説明を行ってくれました。
具体的には、「しゃがんでください」の表現がわからず、立っていた息子を見て「その場で座ってください」と
理解できる表現を探し選んで参加できるようにしてくれました。

個々に合わせた表現をしてくれたため、息子はやるべき行動が理解できお仕事を最後まで体験できました。
お仕事を終えた後、息子の顔はとてもキラキラして自信に満ちあふれていました。
自閉症だから成功体験をしに行こう!
キッザニアでは息子が自閉症(ASD)だからといって体験する仕事内容を特別に変更することはありませんでした。
そして、息子がお仕事をする!と決めてから、お仕事を終えるまでしっかりと体験することが出来たのは、その人に合った接し方や指導の仕方で理解を深め、お仕事に取り組んでもらうからでした。
「キッザニアへ行こう」のイベントから1か月ほど経っていますが、息子はいまだにキッザニアで体験したお仕事の話をしてくれます。
自分でできたことが嬉しく、また達成感を味わいたいと思っているのだと私は感じています。

そして、いろいろなことに興味をもってくれるようにもなり、「これは何?」「ぼくもやってみたい!」と積極的になりました。
私生活では失敗が多い自閉症(ASD)の息子で、なかなか「できた!」の体験することが少ないのが悩みでした。
しかし、キッザニアは自閉症(ASD)でも「できた!」の体験が明確で達成感を感じやすくなっています。
「できた!」経験が少ない自閉症(ASD)だからこそ、キッザニアで「できた!」の体験を是非たくさんしてほしいです。
私たち家族はまたキッザニアに行けるように計画を立てました。
子どもたちの成長を感じに行きたいと思います^^
おしゃべり上達ラボの食いっぱぐれないプロジェクトでは今後も、子供も大人も成長できる企画を開催する予定です。
信号が今は赤でも、時間や設定が変わると青信号に替わるし、歩道橋という違う道も見つかるかもしれません。
目的地に行けるように一歩踏み出してみて、みんなで成長しましょう♪
発達科学コミュニケーション
リサーチャー たなかようこ