目次
本当は乗りたいのに諦めていませんか?
みなさんは、保育園の送迎や買い物、通勤での移動手段は何を利用していますか?
車、自転車、電車など色々あると思います。
いつもと異なる移動手段を使って、自閉っ子とお出かけをしなければならない時に、「どうしよう、乗ってくれるかな」「嫌がらないかな」と不安になりませんか?
普段とは違う、慣れていない乗り物に乗るということは、自閉っ子にとってとてもハードルが高いミッションです。
ですが、ママのちょっとした工夫で自閉っ子のハードルが低くなり、いつもとは違う乗り物にもチャレンジできるようになりますよ^^
自閉っ子にはちょっとしたママの事前準備が必要です
大人でも、初めてのことや経験が浅いことに挑戦する時は「大丈夫かな」「初めてだからできないかも」と緊張したり、躊躇することがあると思います。
もちろん躊躇なくできる方もいると思いますが、自閉っ子はそう簡単に、初めてのことを受け入れることが難しいのです。
タクシーに乗ろう、バスに乗ろうと急に言われても、経験したことがなければ、受け入れるのが難しいため、嫌がったり癇癪を起こすことがあるのです。
それが自閉症の特性である『こだわり』です。
何が起こるか分からない、予想がつかないといった「見通しが持てない状況」に対応することが苦手なので、ママが事前に見通しを示し、切り替えやすくするための事前準備をして欲しいのです。
自閉っ子の娘は「もう一回乗りたい!」と言ってくれるようになりました
娘と2人で出かける予定だった日。
タクシーを使って移動しなければいけませんでした。
保育園へお迎えに行き、そのままタクシー乗り場へ行きました。
停まっているタクシーを指差し、何気なく「あれに乗るよ!」と言うと、娘の足がピタッと止まり首を横に振り「イヤ」というのです。
「大丈夫だよ、怖くないよ」となだめるだけで、どうすれば乗ってくれるのか分からず「じゃあ絵本買って車で読もうか」と伝えると「うん」と言うので絵本を買い、またタクシー乗り場へ行きました。
ですが、やはり足が止まってしまうのです。
どうしよう・・・と、2人で佇んでいると、自分たちの前に他の人がタクシーに乗り込みました。
それを見ていた娘は、突然「乗るー」と言い出したのです。
当時『こだわり』があるというのはわかっていましたが、ここで出るとは思わず、どう対処していいか分かりませんでした。
ですが、その娘の言動から、乗り方が分からなかったから乗りたくなかったんだ!と気づきました。
普段から車には乗っているのに、同じ車でもちょっと乗り方が違えば、娘は不安になってしまうのだとハッとさせられました。
娘の場合は、前に乗ってくれた人がいたおかげで乗り方が分かり、スムーズにタクシーに乗ってくれました。
そして降りた後「もう一回乗りたい!」と言ったり、タクシーを見かけると「乗った!」と教えてくれるようになりました。
今では、事前に見通しを示すことが大切だと分かったので、普段から事前準備をすることでタクシーに躊躇なく乗ってくれるようになりました。
見通しを示すことがこだわりを切り替えるためには大切です
見通しを示すため、タクシーの乗り方の動画を探しましたが、あまりいい動画がありませんでした。
ですので、普段の生活やごっこ遊びの中で、タクシーの乗り方を伝えていくことがおすすめです^^
例えば車に乗るとき、パパやママが運転手の役になってドアを開け「お客さん、どこまでいくの?」とセリフを言ってみたり、まだ乗ったことがなければ、「タクシーってドアが勝手に開くんだよ^^」「〇〇までお願いします!って行きたいところを伝えるんだよ」など、タクシーの乗り方を伝えていくとイメージがつきやすくなります。
外出している時にタクシーを見かけたら、「あれがタクシーだよ」と伝え、実物を見てイメージを持たせることも大切です。
もし実際にタクシーに乗るときは、「家で一緒に遊んだね!本物に乗ってみようか」と優しく声かけをしてあげてください。
練習と本番では、不安も緊張も全然違うので、ゆっくりと心の準備ができるまで待ってあげましょう。
挑戦できたこと、そして乗れた時はたくさん褒めてあげてくださいね^^
次回乗るときのために、日頃からタクシーを見たら「また乗りたいね」「楽しかったね」「あの時、座っていられたね」など、乗れた時の良いイメージが残る声かけをしていくと、自信が持続していきますよ^^
言葉が増えない5歳児の会話力をぐんぐん伸ばす!
自閉症専用 3ヶ月おしゃべり上達メソッド
発達科学コミュニケーション トレーナー 長瀬楓
▼Instagramでも自閉っ子を伸ばす声かけを紹介しています^^