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ママは非言語コミュニケーションをすれば知的障害児の気持ちになれる!
言いたいことがあってもことばにできないお子さん、ことばを話せないお子さんに悩んでいるママはいませんか?
何を考えているんだろうと思ったことはありませんか?
実は、話せないお子さんは
①言いたいことがわからなくてことばにできない子
②言いたいことはあるけれども伝え方がわからない子
③話せないのではなく話さない子
の3パターンがあります。
①の場合、言いたいことをことばにするために、ことばの理解が優先です。
特に、ことばの意味を理解していくことが重要になります。
②の場合は、伝え方が重要になります。
ことばが話せなくてもハンドサインやジェスチャーなど体で表現したり、絵や文字で表現したり、音を鳴らして表現するといった方法があります。
③の場合は親子のミスコミュニケーションが考えられます。
まずは親子関係をスムーズにすることが重要です!
①は母国語でしっかりと言いたいことを形にするための理解が必要になりますが、異文化交流では母国語以外の言語に触れる機会が少ないと②に該当するため想いを伝える方法が大きな壁となります。
大人は翻訳アプリや解説本を使うといった手段はありますが子どもはどうでしょうか。
なんとか伝えようと笑顔で接したり、ハンドサインやジェスチャーをしてみたりするけれどもなかなかうまくいかなかったり、伝えたいけれども伝えられないもどかしさから当人同士のコミュニケーションを諦めたり、悔しくて悲しくなったり…
つまり、伝えたいことを伝えられない時は癇癪やパニックを起こす原因ともなりうるのです。
このように、異文化交流では発達が全体的に未熟で成長がゆっくりな知的障害児の「想いをうまく伝えられない」もどかしさを経験をすることができると言えます。

知的障害児のいるわが家が家族で伝えられない気持ちを経験した異文化交流
わが家の知的障害のある太陽くんは支援学校の1年生ですがまだことばを話せません。
以前は太陽くんの癇癪に私は悩んでいましたが、「想いを伝えられなくて悔しいよね」とずっと思っていました。
そんな時に、住んでいる自治体でホームステイの受け入れの募集の案内を知りました。
太陽くんの気持ちがわかるかもしれない!と台湾人の学生をホストファミリーとして2泊3日で受け入れることにしたのです。
台湾人のAくんは笑顔が素敵な男の子ですが、母国語(中国語・繁体字)以外の言語は話せず、日本語や英語のコミュニケーションも取れませんでした。
私は中国に短期留学した経験があるため中国語の簡体字なら少しはわかるのですが、字体が違うことでコミュニケーションは叶わず、文字でのやり取りもできませんでした。
太陽くんには次郎くんと三郎くんの2人のきょうだいがいますが、彼らは日本語しか話せません。
私と夫は翻訳アプリでコミュニケーションをとることが叶いましたが、太陽くんを含む子どもたちはコミュニケーションに困惑していました。
太陽くんと次郎くんは交流をあまりしようとしませんでしたが、その一方で三郎くんは手を繋いだり抱っこをしてもらったりして、ことばを交わさなくてもどんどん交流を深めていきました。
また、私がAくんに挨拶や提案をしたい時に翻訳アプリが使用できない状況だと、どうしてもコミュニケーションをとることが難しい場面もたくさんありました。
その時に、「ことばを話せない知的障害のある太陽くんはこんな気持ちなんだな」と痛感することができました。

ことばを話せない知的障害児に気持ちが伝わるようになるママのコミュニケーションテクニック
想いを相手に伝えるには2つのステップがあります。
①伝えたい気持ちをまずは形にすること、②その形にした気持ちを表現することです。
①はことばに意味を持たせて、知的障害児が理解できるように伝えていくことが大事です。
そのために、笑顔で接して、優しくゆっくりと間をおいて聞き取りやすい口調で声をかけることが重要です!
②の表現する方法は、話しことばだったり、文字や絵だったり、音を出したり、ハンドサインやジェスチャーなどがあります。
また、癇癪や自傷行為、他害は主に、伝え方を知らない・伝え方がわからないお子さんのSOSのサインも含まれています。
この2ステップにより、どんな言語であっても相手の理解をゆっくりと深めることができ、少しずつコミュニケーションが取れるようになっていきます。
ぜひお子さんの気持ちをくみ取りつつ、ママの気持ちがお子さんに伝わるようなポジティブなコミュニケーションをまずはとるように心がけてくださいね♩

発達科学コミュニケーション
トレーナー ひがしひかる