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発達障害の息子の癇癪を減らしたいと願っていた私
私には、4歳の発達障害の息子がいます。
言葉は出ておらず、喃語のみ。
「あーあー」と言いながら、指差しやジェスチャーで気持ちを伝えてくれていました。
しかし、伝えたいことが伝わらないと、癇癪を起こしたり、泣き出してしまうことも。

「息子の気持ちをもっと聞けるようになりたい」
「癇癪を減らして、言葉を伸ばしてあげたい」
それから私は、息子の言葉を伸ばすために、発達科学コミュニケーションを学び始めました。
私が学び始めると、夫も一緒に学んでくれるようになりました。
そして一日の終わりには、
「今日は、こんなことができたね」
と、息子の変化を報告し合うことが、わが家の日課になっていったのです。
再び増えた癇癪が夫婦喧嘩を増やす要因に
発達科学コミュニケーションを始めて約半年、一時的には癇癪が減ったものの、しばらくすると、また癇癪が増え始めました。
息子に対しての肯定の声掛けや、笑顔を意識しているのに、どうしてなのだろうと悩む毎日。
ある日、息子が癇癪を起こした時のことです。
夫が不機嫌そうな態度を見せ、息子はさらに泣いてしまいました。
「息子にはできるだけ穏やかに対応してほしい」
そう伝えると夫婦喧嘩に…。
その後も同じようなやりとりを繰り返すようになっていきました。
私は「夫も同じように学んでいるのだから、きっとできるはず」と思っていたのです。
夫も頑張ってくれれば、息子の癇癪は減るはずだと信じていました。
「一緒に息子のために頑張ろうと決めたのに、どうして同じ方向を向いてくれないの?」
夫に対する悲しみが、心の中に溜まり、息子の前でも、喧嘩をしていました。
「本当は夫と喧嘩をしたい訳ではない」
「夫と一緒に息子の成長を喜び合いたいはずなのに・・・」
喧嘩をするたび、悲しい気持ちになっていました。

「私、笑っているかな?」と立ち止まった講演会
夫と育児のありかたで悩んでいる中、私が発達科学コミュニケーションを教わっている今川ホルン先生の2冊目の著書「脳を育てるあそび 77」の出版を記念して2026年1月31日に講演会が開催されました。
そこで、精神科医さわ先生の特別講演を聞く機会がありました。
さわ先生がクリニックで診察されてきた経験や、ご自身も発達障害の子どもを育てているということもあり、話に重みがあり、強く心に残りました。
子どもの心の声をいくつか挙げてくださいましたが、その中でも特に印象に残った言葉があります。
「わたしのせいで お父さんとお母さん けんかしてるの?」
「お母さん ただ、そばで 笑ってくれるだけで いいんだよ」
さわ先生の言葉を聞いた時、ハッとしました。

そして「私、笑っているかな?」と立ち止まったのです。
息子の前では笑顔でいようとしていたのに、家の中では夫とぶつかり、空気を張りつめさせていたのは私でした。
息子は、張りつめた空気の中で、どんな気持ちで過ごしていたのだろう。
そう思った瞬間、胸がぎゅっと締めつけられるようでした。
息子に対し、申し訳ない気持ちが、込み上げてきたのです。
できたことに目を向けると決めた私の変化
さわ先生の「お母さん ただ、そばで 笑ってくれるだけで いいんだよ」という言葉をきっかけに、自分の向き合い方を変えてみようと思いました。
以前、ホルン先生からいただいたアドバイスを元に、まずは自分が“できたこと”を見るよう意識することに。
夫に対して自分の要求ばかりを主張してしまうことが多かったのですが、普段から当たり前のようにしてくれている家事について感謝の気持ちを伝えるようにしてみました。
すると、自然と夫と喧嘩をすることが少なくなっていったのです。
夫も以前より協力的になり、私自身も少し余裕ができ、ソファに座って休む時間も増えました。
息子はソファに座った私を見ると、そばに寄ってきて、膝に座るようになり、私にぎゅっと抱きつくようになったのです。
触れ合いながらの息子とのコミュニケーションも増え、とても心地良い時間を過ごせるようになりました。
その安心感からか、いつも癇癪を起こしていた場面では私の提案に応じやすくなったりと、癇癪の場面にも少しずつ変化が。
また、夫の笑顔も増え、楽しそうに息子と遊ぶ姿を見ることも多くなりました。
夫との衝突が少なくなり、息子とのコミュニケーションも少しずつスムーズに。
そして私自身の笑顔が増え、家の空気が和らいできたと感じました。

わが子の発達のために家族が笑顔でいると決めた私
私が夫に対して肯定の声掛けを意識することで、自然と喧嘩も減り、夫も私も穏やかに過ごせるようになりました。
夫の笑顔が増えると、息子の笑顔も増えます。
息子の笑顔を見た私たちもまた笑顔になる。
以前は癇癪の声やため息が響いていた家の中に、楽しそうな笑い声が広がっていました。
そして家の中の空気がやわらぎ、安心できる場所に変わっていったのを感じたのです。
さらに息子は、安心できる家の中で発する単語が増え、コミュニケーションもさらに取りやすくなっています。
夫婦喧嘩のない穏やかな家庭こそが、息子にとって安心の土台になり、成長に繋がる。
安心の土台の上で、これからも夫婦で息子の成長を見守っていきたいと思います。

発達科学コミュニケーション アンバサダー
あさいし はな







