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発達障害の子に友達がいないのはなぜ?人と関わろうとするきっかけの正体
発達障害の子に友達がいないと、「どうして関わろうとしないのだろう」と不安になりますよね。
周りの子は楽しそうに遊んでいるのに、わが子だけが一人で遊んでいる。
その姿を見るたびに、このままずっと一人なのではないかと、苦しくなることもあると思います。
でもここで、一つ見方を変えてみてください。
関わらない子は、人に興味がないわけではありません。
・一人で遊ぶほうが分かりやすい
・人と関わっても何が起きるか分からない
という状態なだけです。
発達障害の子は、自分の好きなことや目の前の刺激に意識が向きやすく、人との関わりが自然と優先されにくい特性があります。
そのため、
・一人遊びに集中する
・周りに気づかない
という姿が見られます。
だからといって、無理に関わらせようとすると逆効果になることがあります。
大切なのは、関わらせることではなく、「人と関わると何かが起きる」と気づける土台をつくることです。
その土台になるのが、感情の言葉です。
子どもは、「楽しい」「うれしい」「嫌だった」といった自分の気持ちを言葉で知ることで、はじめて“感情の変化”に気づけるようになります。
そしてその感情が、人と関わったときに生まれるものだと気づいたとき、少しずつ人への意識が向き始めます。
発達障害の子に友達がいないときに必要なのは、関わりの練習ではなく、人と関わる意味に気づく経験なのです。
友達がいなかった発達障害の息子に起きた小さな変化
私には、発達障害(自閉症と中度知的障害)の息子がいます。
幼稚園の年中のころ、息子は一人遊びが大好きで、集団活動にはまったく参加できませんでした。
周りの子どもたちが楽しそうに遊んでいても、目も向けず、黙々と遊び続けている息子。
息子の姿を見ながら私は、
「息子は友達がいないまま、ずっと一人なのかな…」
と、不安と孤独の中にました。
子どもは困っていないように見えるのに、私だけが取り残されているような感覚。
そして年中が終わる頃に出会ったのが、発達科学コミュニケーションです。
発達科学コミュニケーションの講義で知ったのが、「感情の言葉が人への興味の土台になる」という考え方でした。
それまで私は、「友達と遊べること」が大切だと思っていました。
でも、「友達と遊べること」の前に必要なのは「自分の気持ちに気づくこと」だったのです。
そこで、日常の中で息子の気持ちを言葉にする関わりを始めました。
すると年長の夏、「楽しかった!」と笑顔で話してくれたのです。
さらに秋には、「嫌だった」と自分のネガティブな気持ちも伝えられるようになりました。
その頃から、今までほとんど気にしていなかったお友だちの存在に、少しずつ目が向くようになったのです。
名前を聞くことが増えたり、集団活動にも少しずつ参加できるようになった息子。
お友達と一緒に楽しそうに走り回る姿を見て、本当に嬉しかったのを覚えています。
同時に、関わらない子だと思っていた息子は、関わる準備をしている途中だったのだと気づいた瞬間でした。
今の関わり方を見直すことで発達障害の子が人に興味を持つようになる
発達障害の子に友達がいないと、つい関わる機会を増やそうとしてしまいますよね。
でも、関わる準備が整っていない状態で無理に関わらせると、うまくいかない経験が積み重なってしまうことがあります。
・無視されてしまう
・トラブルになる
・嫌な記憶が残る
こうした経験が増えると、人との関わりそのものが「うまくいかないもの」「嫌なもの」として残り、自分から関わろうとする気持ちが育ちにくくなってしまいます。
だからこそ大切なのは、関わらせることよりも先に、関わり方を変えることです。
子どもが「楽しい」「嫌だった」といった気持ちに気づき、気持ちを言葉にできるようになると、
「楽しかったからまたやりたい」
「嫌だったからやめてほしい」
と、気持ちが次の行動につながるようになります。
そんな経験が少しずつ増えていくことで、人との関わりは、子どもにとって前向きなものに変わっていくのです。
人に興味が向く感情の言葉のかけ方
関わらない子に対して大切なのは、人に向かわせることではなく、「気持ちに気づく力」を育てることです。
そのためにできるのが、感情の言葉を伝える関わりです。
ポイントは2つあります。
① 気持ちをそのまま言葉にする
子どもの様子を見て、感じた気持ちをそのまま言葉にします。
「楽しいね」
「びっくりしたね」
「嫌だったね」
「悔しいね」
うまく言おうとしなくて大丈夫。
見えたままを伝えることが大切です。
② 気持ちが動いた瞬間に伝える
時間が経ってからではなく、気持ちが動いたその場で言葉にします。
その瞬間に伝えることで、体験と気持ちがつながりやすくなります。
まずは1日1回、子どもの気持ちを言葉にしてみてください。
できるところから、一緒に少しずつ積み重ねていきましょう^^
発達科学コミュニケーション アンバサダー
畠中 なつみ






