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自閉症の子の他害は行動よりストレス対策が大切な理由
新しい教室、新しいお友達、新しい先生。
進級や進学、新学期は、自閉症の子にとって大きな変化の時期です。
楽しみに見える場面でも、いつもと違う環境が続くことで、心の中には強いストレスがたまりやすくなります。
さらに、ストレスが増えると脳の「考える力」や「落ち着く力」が下がりやすくなる。
すると、言葉で伝える前に、叩く・蹴る・噛みつくなどの他害として表れやすくなります。
ここで考えたいのは、他害だけを止めようとしていないか、ということです。
行動だけを抑えても、原因になっているストレスが残ったままでは、また別の場面で苦しさが出やすくなります。
つまり、自閉症の子の他害は、行動そのものが問題なのではなく、ストレスが限界になっているサインです。
だからこそ、家庭でも学校でも、先にやるべきことは同じです。
叱ることでも、我慢を増やすことでもなく、子どものストレスを減らすこと。
家庭でストレスが減る。
学校でもストレスが減る。
このように毎日の中で安心が積み重なると、子どもの心は落ち着きます。
心が落ち着くと、脳の考える力が働きやすくなり、他害は自然と減っていくのです。
自閉症の子の新学期の他害対応は、家庭と学校が同じ方向を向いて、ストレスを減らすことから始まります。
頑張らせるのをやめたらたった1日で自閉症の息子の他害がなくなった話
私には自閉症と中度知的障害の息子がいます。
小学2年生への進級後に他害が急に増えた時期がありました。
教室は大きく変わっていなくても、先生が変わり、1年生が入り、新学期ならではの変化がたくさん。
見えないストレスは、しっかり増えていたのです。
数週間が経った頃には、お友達に手が出る場面が増えてしまいました。
「なぜ急にこんなに荒れてしまったのだろう」
そう思い、授業参観で学校での様子を見てみると、理由がよく分かりました。
授業の中で
・やることが多い
・次々に指示が出る
・まわりの動きにも気を取られる
息子にとっては、1時間の中で頑張ることが多すぎたのです。
そこで先生にお願いしたのは、難しい支援ではありませんでした。
・今は、やることを減らすこと
・ 一度に伝える指示を減らすこと
・ 頑張らせすぎないこと
例えば、ドリルは全部ではなく1ページにする、とか、活動も無理に全部参加しなくて大丈夫、とか。
説明もまとめてではなく、少なくシンプルに伝えてもらうことにしました。
すると、対応を変えたその日から、他害がなくなったのです。
さらに、いつも苦手だった活動の切り替えまでスムーズにできたと先生から聞き、落ち着いて学校生活が送れていることに、心の底から安心しました。
そして、家庭でも変化が見られました。
「○○先生と○○くんと学校で写真撮ったの!」と、学校での出来事を楽しそうに話してくれるようになり、とても嬉しかったのを覚えています。
自閉症の子が荒れている時は、もっと頑張らせることより、まず負担を減らすことが大切だと実感しました。
新学期が始まった今こそ負担を減らすと自閉症の子は伸びやすくなる
新学期の最初の時期は、子どもの脳が「学校ってどんな場所か」を覚えていく大切な時期です。
この時期に強いストレスが続くと、
荒れる
▼
注意される
▼
また緊張する
という流れが増え、
「学校はしんどい場所」
として脳に残りやすくなります。
すると、学校でも家でも気を張り続けるようになり、毎日をこなすだけで精いっぱいになってしまうのです。
反対に、新学期の早い段階で家庭と学校の両方から負担を減らせると、子どもの心は落ち着いていきます。
家で安心できる。
学校でも安心できる。
この安心が積み重なると、脳の考える力が働きやすくなり、学ぶ力、人とかかわる力、自分でできることが伸びやすくなります。
新学期の今は、この1年をラクにする大切なスタートの時期。
家庭で荒れず、学校でも安心して過ごせる1年は、新学期の今こそ、つくれるのです。
自閉症の子の他害を減らす2つの対応
自閉症の子の他害を減らすために、まずやることは2つだけです。
① やることを減らす
新学期は、知らないうちに「がんばる量」が増えています。
だからこそ、今はあえて減らします。
目安は、やることが10あるなら1〜2でOKにすること。
全部できる力があっても、あえて減らします。
今大切なのは、全部やることではなく、落ち着いて過ごせる状態をつくることです。
② 指示を減らす
一度にたくさん言われると、頭の中がいっぱいになります。
その状態では、考えることも我慢することも難しくなります。
だから、伝えることも減らします。
・一つずつ伝える
・短くシンプルにする
これだけで、子どもの負担は大きく下がります。
ポイントは学校とも同じ方向でそろえること。
家庭で減らしても、学校で負担が大きければ、ストレスは減りません。
だからこそ、
「今はやることを減らしたいです」
「指示も少なくしてもらえると助かります」
とシンプルに伝えていきましょう。
日頃から連絡帳などで感謝や子どもの様子を伝えながら、先生と良い関係を築いておくと、家庭からの提案も受け入れてもらいやすくなります。 
新学期の他害は、叱ることではなく減らすことで変わります。
家庭と学校で同じ方向を向き、負担を減らすことから始めてみてください^^
発達科学コミュニケーション アンバサダー
畠中 なつみ






