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家庭の安心感が不安を乗り越える土台になる
春になって学年が変わったり、新しい習い事を始めたり。
そんな環境の変化があると、急に子どもが甘えっ子になることはありませんか?
私たちにとっては「成長の一歩」でも、知的障害のある子にとっては環境の変化そのものが大きなストレスになることがあります。
教室の場所が変わった、先生の名前が違う、時間割が少し変わった、習い事で知らない人や知らないルールに出会う。
大人から見れば小さな変化でも、すべてが「予測できないこと」だらけです。
その不安は、「急に甘えっ子になる」「離れなくなる」「赤ちゃん返りのようになる」といった行動として表れます。
これは決して後戻りではなく、「がんばっているからこそ」出てくる心のサインです。
だからこそ必要なのが、安心して戻れる場所― “おうちという基地” 。
「ここに帰れば大丈夫」
「そのままの自分でいられる」
そんな安心できる場所があるからこそ、子どもは外の世界にも一歩踏み出せるのです。

知的障害キッズの「甘え」が知らせる不安のサイン
「最近急に甘えっ子になった」
「離れたがらなくなった」
「赤ちゃんみたいな声を出す」
そんな変化があったら、 “おうちを基地にする時” です。
知的障害のある子にとって、環境の変化はとても大きな刺激。
新しい先生や空間、初めてのスケジュールなど、頭の中も心の中も “わからないこと” でいっぱいになります。
そんなとき、子どもが急に甘えてきたり、ぐずぐずしたりするのは、「不安を感じているよ」という心のSOS。
このサインを見逃さず、無理に頑張らせたり甘えを否定したりしないことが大切になります。
そうしないと、不安が心の奥に押し込められ、パニックや拒否行動として出てしまうこともあるのです。
だからこそ、 “今” の甘えは気持ちを受け止めて安心の基地を作る絶好のタイミング。
この時期にしっかり甘えさせ、安心感を取り戻すことで、子どもはまた前に進む力を取り戻しましょう。
「今だけ特別」ではなく、「今こそ必要」なのです。

息子が教えてくれた環境変化での甘えサイン
私には知的障害のある息子がいます。
息子は新しい環境に変わる時はいつも家では急に甘えん坊になり、私にぴったりくっついてくることが増えていました。
その様子を見て、「頑張った心が疲れて甘えたくなっているのだな」と感じた私はいつも以上にスキンシップの時間を大切にし、息子が遊びたいと示す遊びにじっくり付き合うようにしたのです。
すると、不安そうに甘える時間が徐々に減り、心に余裕が戻ってきたのを感じました。
この経験から、「環境が変わったときは、たっぷり安心できる時間を作ることが大切」だと実感しました。
環境変化に負けず挑戦するための知的障害キッズのお家基地戦法
「お家が安心して挑戦できる基地」にする方法はとても簡単。
3つのポイントをご紹介します。
(1)たっぷりスキンシップで安心感を伝える
甘えが強くなる時は、まず体を通じて「安心だよ」と伝えましょう。
抱っこや手をつなぐ、頭をなでるなどのスキンシップは言葉以上に子どもの心を落ち着かせます。
「すごいね、がんばったね」と肯定の言葉を添えると、子どもは自分の努力を認められていると感じ、さらに安心できますよ。

(2)子どもの「やりたい」を尊重して遊びに付き合う
甘えた時は無理に切り替えず、子どもが興味を示す遊びややりたいことにじっくり付き合いましょう。
「これ何?教えてくれる?」と興味関心を示す声かけをしながら一緒に遊ぶことで、子どもは自分の気持ちが伝わっていると感じ、安心感が高まります。
(3)子どもの気持ちを言葉で受け止める
「疲れたね」「甘えたいんだね」と子どもの気持ちを言葉にして返すことで、自分の感情を理解してもらえた安心感が生まれます。
発達科学コミュニケーションの「気づきを伝える」声かけは、子どもが心の中のモヤモヤを整理しやすくし、落ち着く手助けになりますよ。
これらを繰り返すことで、お家が子どもにとっての安心基地となり、環境が変わっても外で思い切って挑戦できる力が育ちます。
ぜひ毎日の関わりに取り入れてみてくださいね。
発達科学コミュニケーション
トレーナー 岩村 萌永(いわむら もな)





