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発達障害の子育てで不安が消えない理由
私には、発達障害グレーゾーンで繊細な4歳の息子がいます。
発達特性を理解し、発達科学コミュニケーションを通じて家庭での関わり方を学び始めて、約2年が経ちました。
以前よりも気持ちの切り替えが上手になり、会話も増えてきています。
成長は、確かに感じている。
それでも、子育ての不安がなくなったかと言われると、答えは「いいえ」。
子どもの成長は、進んだり戻ったりを繰り返すものだと分かっていました。
それでも、うまくいかない状態が続くと、「今、この不安定さを何とかしなければ」と気持ちが前に出てしまい、安心を土台に関わるという一番大切な前提を、つい、忘れてしまいます。
不安が消えなかった理由は、成長している今の姿よりも、うまくいかない未来ばかりを先に見ていたからでした。
息子の行き渋りが再発したとき私の中にあった不安
3学期が始まって2週間ほど経った頃、息子の行き渋りが再発しました。
朝になると不安が強くなり、私から離れられずに涙を流す日も。
泣きながら登園する息子の姿を前に、私の頭の中にはこんな思いが浮かんでいました。
「私の関わり、大丈夫かな?」
「何が原因なんだろう?」
以前は落ち着いていたはずなのに。
学んできたはずなのに。
行き渋りそのものよりも、「私の関わり方、合っているのかな?大丈夫かな?」と自分に問い続けている時間のほうが、私には苦しかったように思います。
「子どもはただ安心したい」という言葉で視点が戻った瞬間
息子の行き渋りが激しくなっていた時期に、 発達科学コミュニケーションを学んだ師匠である今川ホルン先生の2冊目の本「ことばが遅い自閉症宇治のおうち療育実践編 脳を育てるあそび77」の出版記念講演会が、2026年1月31日にありました。
講演会では、精神科医さわ先生のお話を聞く機会が。
子育てや診療所での体験をもとに語られる言葉は、どれも現実的で、気持ちにすっと入ってくるものでした。
その中で特に心に残ったのが、 「子どもたちは、ただ安心したいだけなんです」という言葉。
・子どもが聞こえる小さな声で、ゆっくり話す
・子どもを見て、聞いて、信じる
これまで発達科学コミュニケーションで学んできた関わり方そのものでした。
さわ先生の言葉を聞いた瞬間、私はハッとしました。
「最近の私、少しズレていたかもしれない」
行き渋りを何とかしようとするあまり、不安をなくそうとするあまり、安心よりも「対応」に意識が向いていたことに気づいたのです。
不安なときほど必要だったのは”安心を与える関わり方”
講演会を聞きながら、 息子が泣いて離れられなかった朝の場面が、頭に浮かびました。
不安を消そうとすることよりも。
正しい声かけを探すことよりも。
まず必要だったのは、安心できる存在でいることだったのではないか、と感じました。
声かけの内容を考えすぎるのをやめて、表情やトーンを意識する。
先の心配を膨らませるのではなく、目の前のわが子を信じること。
行き渋りがあるかどうかよりも、安心できる関係が保たれているか。
対応を変えなければと焦るのではなく、自分の関わり方を整え直そうと思えた時間でした。
発達障害の子育てで不安が出たら思い出したいこと
発達障害の子育てでは、不安が出ること自体を避けることはできません。
学びを重ねていても、迷う瞬間は、何度でも訪れます。
でも今は、こう思っています。
不安がある=わが子が育っていない、ではない。
不安が出るのは、それだけわが子と向き合っている証拠。
大切なのは、不安をなくすことではなく、 戻る場所を知っていること。
笑顔で、ゆっくり話しかける。
わが子を見て、待って、信じる。
不安が出たらまた戻ればいいと思えたことで、気持ちが少し軽くなりました。
これからも、不安が出たときには、笑顔でゆっくり話しかけ、わが子を見て、待って、信じる関わり方に戻りながら、親子で歩いていきたいと思います。
発達科学コミュニケーション アンバサダー
畠中 なつみ





