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自閉っ子の行動を先回りしてやっていませんか?
自閉っ子の言葉がまだあまり出なかったり、子どもの行動を見て「〜したいんだろうな」と感じた時に、ママが先回りしてお子さんを手助けしていることはありませんか?
先回りはママが子どものことをしっかり見ている証拠です
ママがしっかり子どものことを観察し理解しているから、先回りができるのです。
ですが、あれもこれも先回りしてやってしまうと、子どもは言わなくても「ママがやってくれる」と思ってしまい、言葉の発達の遅れにつながってしまうこともあります。
ですので、今まで通り子どもをしっかり観察しつつ、要求の言葉が出せるようなアプローチをしていくことが大切です。
私も先回りしていろいろやってしまっていました
私の自閉症の娘は、単語の語尾を言える程度でなかなか言葉が増えませんでした。
ですので、子どもをよく観察し「あのおもちゃ取って欲しいのかな」と感じたら「これ欲しいんだね」と言って渡したり、靴下が上手く履けなくて手こずっていると感じたら、「履けないんだね」と言って履くのを手伝ったりしていました。
先回りしてずっとやっていた結果「いつもママがやってくれる」と娘も感じたのか、私が手伝うのを待つようになっていました。
何かして欲しい時は「やって」の一言、もしくは「できない」の一言でも良いから言って欲しいなと思っていました。
しかし、気づかないふり作戦を使うことで、娘は少しずつ「これやってー」「取ってー」と、言葉で伝えられるようになり、私が先回りしなくても自分でできることが増えました。
要求を言葉で言えるようになるアプローチの仕方
いつものようにお子さんを見ていて、「あのおもちゃ取って欲しそうだな」と感じたら、わざと目を背け気づかないふりをしましょう。
そして、ちょっと間を置いて、何も言ってこない場合は「どうしたの?」と質問をしてみてください。
まだ要求を言葉として言えない場合は「『取ってー』『ちょうだい』って言うんだよ」と、「やって欲しい時にはこれを言えばしてくれるんだ」というインプットをさせていきましょう。
もし言える場合には「欲しい時にはなんて言うんだっけ?」とヒントを伝え、要求の言葉をアウトプットできるように促していきます。
ウチでは、「ママー!」と言って物を持ってきたり、指を差してくることが多いので「なんて言うんだっけ?」と伝え、最初は私が「開ーけーてー」「取ってー」と言うと、娘がそれをマネしてきました。
それが理解できてくると、
私:「とっ」
娘:「てー」
私:「あー」
娘:「けーてー」
と言えるようになってきて、今は自分から要求の言葉を言えることが多くなっています。
先回りではなく気づかないふりをして、要求の言葉をどんどん引き出していきましょう。
発達科学コミュニケーション トレーナー 長瀬楓
▼Instagramでも自閉っ子を伸ばす声かけを紹介しています^^