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不安の強い自閉っ子が安心できるための体験入学
年長さんのママ、来年は小学校へ就学ですね。
自閉っ子は新しい環境では不安が大きくなりがちですよね。
わが子の不安な様子を想像すると、就学後の不安が今からあふれ出てくるのではないでしょうか。
あふれ出る不安を吹き飛ばすために、自閉っ子の小学校の就学準備として体験入学をお勧めします。
1回でも2回でも体験入学を経験できれば、きっと就学後のイメージができると思います。
百聞は一見に如かずです。
就学までにわが子に何が必要かも見えてきますよ^^
安心・安全に学校生活を送るために年長に進級した4月から就学準備開始でも早すぎることはない!
進級した直後は新生活に慣れてから来年のことを始めようと思いがちです。
しかし、自閉っ子達は何事にも慣れるまでに時間がかかる子が大半で少しずつ環境に慣れていきます。
例に漏れず、就学準備も少しずつ進めていく方が、ママにも自閉っ子にも入学後に負担が少なくシフトチェンジできるのです。
実際、年度初めから就学準備をした結果、学校や生徒たちの雰囲気、先生の様子や子供への支援の様子が断片的ですが各学期ごとに見ることが出来ました。
小学校での生活がそれぞれの季節で想像できたので4月から就学準備は非常に安心感が持てました。
自閉っ子の息子に小学校は楽しい場所と印象付けたら行きしぶりなしになった!
息子は自閉っ子で知的障害とADHDがあります。
自閉症の特性として、こだわりがあって集団行動が苦手ですし、知的障害によって理解力もありません。
ADHDの症状は衝動性・不注意・多動性のすべてがあります。
就学前は、たくさんの刺激や情報がある小学校で、過ごしていけるのか心配でした。
その前に、教室に入れる?
いや、校舎に、校庭に、学校敷地内に入れる?
場所見知りがある息子ですから、「校舎に入れたら良しとしよう」と思いながら、いざ学校へ!
結果は、教室にも椅子にも座れました。
小学校側の配慮や、療育園から息子の情報を提供してくれていたこともあり、体験入学の環境を整えていただけなのだと思います。
初回の体験入学では、特別支援学級のお兄さんお姉さんと一緒の空間で、図工の授業体験をしました。
息子は工作やおえかきが大好きなので、初回の体験入学で“小学校は楽しい場所”という印象を作ってくださいました。
ありがたい!
体験での教材は自宅へ持ち帰り、「小学校で楽しい授業ができた」という体験を思い出すきっかけにもなりました。
息子は6月、10月、1月の計3回の体験入学を経験しました。
小学校に就学をした自閉っ子の息子は、ありがたいことに毎日笑顔で通学しています。
療育園時代は行き渋りしまくっていた息子がうそのように「学校に行ってきます!」と家を出ていきます^^
ママも自閉っ子も安心のための体験入学の確認ポイント
小学校への体験入学をする手順とポイントです。
地域によっては「直接小学校へ連絡はしないで」と言われるところもありますので、私の地域で私がどうしたかを今回はお話しいたします。
step1 在籍している園の先生へ相談する
まずは今通っている園の先生へ“就学準備をするために、入学を検討している小学校へ見学に行きたい”と相談をしました。
相談をすることで、就学予定の小学校へ園から連絡をしてくれました。
小学校で特別支援をご担当されている先生へ、子どもの情報共有がされやすくなると思います。
step2 小学校へ連絡する
小学校へ連絡し「来年就学予定だけど、自閉っ子で就学に不安があるから、体験入学をして少しでも学校に慣れておきたい」という旨を学校側に伝えました。
日程調整をしていただきましょう!
step3 子どもへ体験入学前に予告する
日程が決まったら、子どもに予告しました。
子どもによって予告する内容は違うと思いますが、小学校という所に行く予定があって、どんなところかを親と一緒に見に行くことを伝えてください。
そして、わくわくするような説明をお子さんにしてください。
場合によっては、体験入学後にご褒美を用意して行くきっかけにしてもいいですね^^
step4 体験入学をする
自分から学校に入れたら、もうはなまる!
初めては不安でしょうがない、怖いっていう子もいますよね。
それなら、抱っこで校舎に入ってもいいし、体験入学もママの膝の上でもいい。
しかし、注意点が一つ、無理強いは厳禁です。
入れないなら、「学校はココにあるよ」という確認から体験入学を始めてもいいですよね^^
必要なのは、どんな形でもいいから“小学校に行った”という成功体験です。

step5 体験入学後はできたことを褒めちぎる
体験入学後には必ず、お子さんを褒めてください。
「小学校に行けたね!」
「ママも、あなたと一緒に小学校に行けたから楽しく行けたよ!」
「たくさんお部屋があって、迷路みたいだったね!」
など、小学校で過ごせたことや、子どもがまた小学校に行ってみたくなるように話しかけてください^^
そして、学校生活はわくわくがいっぱいなことを印象づけてくださいね^^
校舎内で確認してほしいポイントは…
- 学校のトイレに入れるかどうか
- 入学後に予定される教室の場所からトイレまでの距離
- 学校生活の支援の様子や工夫されているところ
- 保護者の支援はどこまで必要になるか
- 学校や教員として知っておきたい子どものこと
- 入学までに慣れておいてほしいこと …などなど。
細かく上げたらきりがありませんが、目標はただひとつ。
わが子が安心・安全に学校生活が送れるように準備をすることです。
少しずつ入学へのステップを踏んでいくことで、4月からのママと子どもの生活が変わります。
小学校入学までたくさんタスクがありますが、頑張りましょう!
発達科学コミュニケーション
リサーチャー たなかようこ