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ママが子どもの特性に合った教え方をすれば知的障害児もお金を学べる!
知的障害のあるお子さんに「お金のことをどうやって教えたら良いの?」とお悩みのママは多いです。
お金の管理や使い方の基本のステップを生涯にわたって学ぶことで、知的障害児は自分で決断し、行動する力を養うことができます!
自分でお金を使って物を買う、あるいは計画的に貯金して欲しい物を買うという経験が自立心を育てるのです。
お金の取り扱いは将来的に社会生活スキルとしても重要になっていきます。
知的障害のあるお子さんは脳の発達がゆっくりですから、お子さんの特性を観察して、得意なことやできることからお金のことを学んでいきましょう!
ここで、わが子の脳の特性を理解するために脳の働きを知りましょう。
脳の働きは以下の3段階に分解することができます。
①目や耳、感覚を通して情報を取り込む
②取り込んだ情報を処理しする
③行動に移す
お子さんのできること、得意なことを知っているママだからこそ、お子さんの特性に合った方法で具体的なステップに落とし込めるため、お金の知識を最短で身につけることができるようになります。
以下が特性を見分けるポイントです。
例
①情報を取り込む
・絵カードなど、目で見て理解を深める
・耳で聞いたことはすぐに覚える、耳で聞くことを好む
・触ったり舐めたりして感覚から理解を深める
②取り込んだ情報を処理する
・記憶力がいい
・理解力がある
③行動に移す
・欲しいものを欲しいと伝えたり行動することができる
・欲しいものを感情的にならずに我慢できる
・欲しいものを手に入れるために考えることができる
どうでしょうか?
お子さんの得意なことやできることのイメージはできたでしょうか^^
お子さんの特性を知ることからお金に向き合い、できたことの成功体験を増やしながらお子さんの自立心を育んでいきましょう♩

私が知的障害のある息子にしているお金のこと
わが家の知的障害のある6歳の太陽くんは発達年齢が2歳未満です。
ことばはまだ出ておらず、理解もゆっくりです。
私は、硬貨を持たせると子どもは食べてしまわないか、お札を持たせるとビリビリ破ってしまわないか、お金はわからないだろうと触れさせることを控えていました。
けれども、なんとか太陽くんの発達を促したい!と思い、脳科学を学んでいくと、何をするにしても、親が子どもの特性を知った上で行動した方が効果は早いということを知りました。
ことばを話せない太陽くんの好きなものや好きなことがわからないことが悩みでしたが、まずは観察をすることからはじめていったのです。
すると、太陽くんは決まった複数のルートの散歩がとにかく好きなため、目と感覚から情報を取り込み、記憶力を高めていることに気付くことができました。
そのため、お金のことを教えていくにあたり、目と感覚から情報を取り組むことが近道だと考え、買い物やお金のやり取りをする場面で体験させるようにしていったのです。
今では、お金を支払う場面で硬貨や紙幣を渡すと券売機や自動精算機に投入することができたり、買い物の場面で店員さんとやり取りをすることができるようになっていて、お金の役割を理解できるようになっています。

知的障害児はいまからお金と向き合おう!
知的障害児は脳の特性上、一度では覚えられないことが多いです。
そのため、繰り返し継続することで身につくようになります。
わが子の特性をよく知っているママだからこそ、お金を学ぶチャンスはいくらでもあるのです。
いますぐにお子さんを観察して得意を知り、お金との向き合い方を探っていきましょう!

知的障害児が生涯にわたってお金を学ぶ6つのステップ
知的障害児は何歳からでもお金を学ぶことができます。
以下の手順にならい、お子さんの特性からどう取り組んでいくか参考にしてくださいね!
1.お金の種類を知る
→1円、5円、10円、50円、100円、1000円、5000円、10000円
(例)絵柄をスケッチしたり、並べてみたり、重ねてみたり、違いを知りましょう!
2.お金の役割を知る
→ものやサービスと交換する機能、腐ることなく永久に保存できる保存機能、ものの価値をはかるものさしとなる価値尺度機能
(例)お金を使う場面で実際に体験したり、意味を説明したりしましょう!
3.お金を持つ
→大きさ、重さ、表面の凹凸
(例)手先の不器用なお子さんはコインケースに入れたり、貯金箱に入れたり、実際に持つことをお勧めします!
4.お金を使う
→お金でものやサービスと交換できるための手段であることを学ぶ
(例)お金を使う場面に立ち会い、体験を共有しましょう!
5.お金を使うための計画を立てる
→貯金をしたり、必要な支出か見極める。
(例)欲しいものを設定したり、買い物の計画を立てたりしましょう!
6.お金を管理する方法を知る
→使うお金、使う予定のお金、使わないお金を分類してそれぞれ管理する
(例)お母さん銀行で利息をつけたり、お小遣いで稼ぐ仕組みを用意したり、実際に親のサポートのもと投資をしたりしてみましょう!

発達科学コミュニケーション
トレーナー ひがしひかる