知的障害キッズが見えているのにズレる理由
「これ見て!」「ここ押してみて」と言ったのに、全然違うところを押しちゃう…。
「見てごらん」と声をかけても、目は合ってるのに “見えていない” ような反応。
そんな “見てるようで見えていない” ような反応にモヤっとしたことありませんか?
実は、知的障害のある子どもたちは「見る力(=注視)」が弱い傾向があります。
その理由は、脳の発達や視覚処理の特性、感覚のアンバランスなどが重なっているから。
ただ「目を見て!」「こっちを見て!」と繰り返すだけではなかなか育たないんです。
だけど、実はママの手で遊ぶだけで “見る力” がグンと育つふれあい遊びがあるんです。

見る力がグンと育つ時期にできること
幼児期や就学前の時期は脳の発達がとても柔軟。
特に「見たいものに目を向ける力=視覚注意」は、この時期に大きく伸びるんです。
逆に、放っておくと
・言葉の理解が伸びにくい
・モノの使い方がわからない
・周りの様子に気づけない
そんな「困り感」につながってしまうことも…。
だからこそ “見るって楽しい!” を体で感じる体験が、今とても大切なんです。

知的障害の息子が見る力を伸ばしたきっかけ
私の息子は、重度の知的障害があります。
見ることがとても苦手で、療育でも「まずは “見る力” を育てましょう」とずっと言われていました。
「ここ押して」と言っても全然違う場所を押してしまう。
おもちゃを渡しても、目ではなく “手探りでざっくりと” 探しているような感じ。
日常の中で「どうやって育てたらいいの?」と悩んでいたときに思いついたのが「ママの手を見てないとくすぐられちゃう遊び」。
ふざけ半分、遊び半分。
でもその中で息子が、
「ママの手が来る!」
「ママの手が近づいてる!」
と、息子が “見る” ことに反応する瞬間が増えてきたんです。
見る力が育つママとのふれあいステップ
やり方はとてもシンプル。
Step 1:「こちょこちょ〜」と言いながら手を近づける
少し離れたところからニコニコしながらママの手をゆっくり近づけます。
このとき、顔やお腹など、敏感なところに向かっていくのがコツです。
Step 2:子どもが手を払うまで “こちょこちょ” を続ける
手を払ってくれたら大成功!
「今、ママの手を見てくれたね!見つけられてすごいね」
「ちゃんと見えてた!えらいぞ〜〜!」
この ”できた記憶” が次の挑戦につながります。
もし子どもが反応しなければ、そのままくすぐったり顔にピタッと手をつけてみてOK!
「うわ〜!〇〇くん(ちゃん)のほっぺに、ママの手くっついちゃった〜」
「うわ〜!ママの手がきたー!」
と遊び感覚でOK少しずつ、「見ることが楽しい」に変わっていきます。

Step 3:反応してきたら、今度は “音なし” で手だけ近づける
何度か繰り返すうちに、「こちょこちょ」と言わなくても、手だけで反応してくれるようになります。
そうしたら、「こちょこちょ」の声はやめて、手だけをスッと近づけてみてください。
「何も言わなくてもママの手が近づいてきたの、わかったんだね」
「お目め、すっごく動いたね〜!」
距離が遠くても、視線でしっかり捉えられるようになります。
Step 4:日常の中に自然に取り入れる
朝のあいさつ、着替えのとき、遊びの途中…
ママの手が視界に入るだけで、反応できるようになっていきますよ。
「うちの子、全然見てくれない…」
そんな日もあると思います。
だけど、“見る力” は特別なトレーニングじゃなくてママとのふれあいの中でこそ育つもの。
ママと一緒って楽しい!
見てみたら、わかることが増えてきた!
そんな小さな経験が、子どもの世界をぐんぐん広げていきます。
今日のふれあいが、明日の「できた!」につながりますように。
発達科学コミュニケーション
トレーナー 岩村 萌永(いわむら もな)






