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知的障害児はことばの理解力を伸ばせば癇癪は怖くない!
ことばのでない知的障害児は「嫌だ!」を表現することが難しく、「嫌だ!」の感情を処理できないまま表現するため、癇癪という形で感情を表出してしまいます。
そのため、感覚過敏のあるお子さんには「嫌だ!」を感じさせない工夫はもちろんのこと、「嫌だ!」を感じた時に感情をコントロールすることができるようになることも大事です。
そこで、知的障害児の脳を普段からのコミュニケーションで素直な脳にしておく必要があります。
普段から褒めるといった肯定的なコミュニケーションをとっていると、ことばのでない知的障害児でも素直な脳になっていき、目で見た情報や耳で聞いた情報が脳に入っていきやすくなります。
情報が脳に入りやすくなるといい行動を促すことができ、ことばの理解力がグンと伸びます。
そうすると「嫌だ!」の気持ちをコントロールできるようになるため、何かに夢中になっている最中でもおしまいを理解できるようになり、癇癪を起こすことなくスムーズに行動を切り替えることができるようになるのです♩

わが家のことばのでない知的障害児は癇癪を起こさずにゲームをおしまいできるようになった!
わが家の重度知的障害のある自閉症児の太陽くん(支援学校1年生)はことばを話せません。
わかることやできることも少なかったため、コミュニケーションの取りずらさに困っていました。
保育園の年長の頃、就学に向けてタブレットの操作の練習を療育施設で行っていました。
その時に取り組んでいた型はめパズルのアプリゲームが大好きで、「貸して」「どうぞ」のコミュニケーションの練習も兼ねて、おうち療育の一環として導入したのです。
ところが、おしまいを理解することが難しく、私がやめて欲しい時に辞めさせてしまうと癇癪を起こすようになってしまいました。
太陽くんの癇癪やコミュニケーションの取りずらさに悩んでいた私は、できていることに注目して声かけをするように意識して接していくようにしました。
そして私が「おしまい」を言ってからおしまいするまで待つようにしたのです。
すると、太陽くんはおしまいを聞いて理解できるようになり、癇癪を起こすことなく行動を切り替えるようになったのです♩

知的障害キッズはいますぐ理解力を伸ばして癇癪を起こしにくくなる脳に育てよう!
知的障害キッズは発達が全体的に未熟で成長がゆっくりです。
だからこそ様子見はNGなのです!
いますぐ肯定的な声かけを実践して、知的障害キッズの理解力を伸ばしながら癇癪を起こしにくくなる脳に育てていきましょう!

ことばのでない知的障害児が癇癪を起こさずにゲームをおしまいする声かけ
①笑顔で優しくゆっくりと間をおいて、できていることを褒める声かけをするようにしましょう!
(例)アプリゲームをしているときに
「ゲームできているね」
「(具体的に)〇〇ができているね」
「集中しているね」
「頑張っているね」
②ママがして欲しいことを提案してみましょう!
(例)ご飯を食べて欲しい時「これが終わったらご飯を食べようね」
お風呂に行って欲しい時「これが終わったらお風呂に行こうね」
おしまいにして欲しい時「これが終わったら〇〇しようねorこれが終わったらおしまいにしようね」
③おしまいができたことを褒める
(例)「おしまいできたね!すごいね!」
「おしまいできたね!頑張ったね!」
「おしまいできたね!(次にする動作)〇〇できたね!」
これで理解がゆっくりな知的障害キッズでも、おしまいすることを理解して、癇癪を起こすことなくスムーズに行動を切り替えることができるようになります!
ぜひ実践してみてくださいね♩

発達科学コミュニケーション
トレーナー ひがしひかる