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自閉症の子にごめんなさいの強要はしなくてOK!まずはごめんなさいの理解から
自閉症のお子さんを育てていると、「癇癪を起こして迷惑をかけた」「順番を抜かしてしまった」「おもちゃを取ってしまった」といったトラブルが起きる場面もありますよね。
そのたびに「ごめんなさいを言わせなきゃ」と思います。
けれど、実際には…
・かたくなに黙ってしまう
・泣いてパニックになってしまう
・オウム返しをしているだけで、まったく悪びれていないように見える
こんな様子に戸惑うことも多いのではないでしょうか。
ですが自閉症の子が「ごめんなさい」と言えないのには理由があるんです。
まず前提として、「悪いことをしたら謝る」という行動は、実はとても高度なスキルの組み合わせで成り立っています。
・自分がしたことが悪いことだと理解する
・悪いことをしたことを認める
・相手がどう感じたかを理解する
・気持ちを言葉や態度で表現する
自閉症のお子さんの場合、上記の一つひとつにハードルを感じていることがあります。
◇状況を整理するのに時間がかかる
自閉症の子は、周囲の状況や出来事を整理するのに時間がかかることがあります。
「何が起きたのか」「自分がどう関わったのか」「相手はどう思っているか」などその場ですぐに把握するのは、とても難しいことです。
そのため、「今すぐ謝って!」と言われても、頭がついていかず、固まってしまったり、混乱したりするのです。
◇自分が置かれている場面の意味がわかっていないことも
大人が見て「これは悪いこと」と思っていることでも、本人にとっては遊びの延長だったり、「やってみたかった」「貸してほしかっただけ」といった単純な動機だったりすることがあります。
つまり、本人には悪気はなくても、「ルールを理解していない」「相手の気持ちまで考えられていない」ことが多いのです。
このように、「ごめんなさい」の意味を理解して言える土台がまだ育っていないことがよくあります。
なので、ただただ「ごめんなさい」を何度も強要するよりは、ママがお手本を見せてあげたり、本人が状況を理解できるような関わりをしてあげる必要があるんです!!

焦らなくてOK!!無理に謝らせると形だけの「ごめんなさい」が長くなってしまいます
トラブルが起きたとき、つい怖い顔で「ごめんなさいって言いなさい!」と促したくなりますよね。
ですが、上記に書いた通り、その子の中にまだ「謝る」意味や目的が育っていない状態で無理に言わせると、逆効果になることもあります。
たとえば、
・「わけもわからず、言わされるだけ」になってしまう
・「怒られた」「恥ずかしかった」という記憶だけが残る
・「またトラブルになったらどうしよう」と不安が残る
といった経験が積み重なると、人との関わり自体が苦手になってしまうこともあります。
定型発達のお子さんでも心から相手のことを思って謝れるのは4歳、5歳以降のことが多いので、それまでは形だけの「ごめんなさい」だったりするのです。
焦らず、こういう時は「ごめんなさい」って言うんだなってパターンを一つ一つ教えていきましょう。

謝れなかった自閉症の息子が「ごめんなさい」と言えるようになった!
小学2年生になった息子も幼稚園の頃は、ごめんなさいを促しても言えなかったり、ただママの真似をしてごめんなさいを言ったり、全く気持ちがこもっていないこともよくありました。
ですが、状況を伝えた上で、
こういうときはごめんなさいだね。ママはこんな気持ちだったよ。
と丁寧に伝えていくことで、今では自分からごめんなさいと謝れることもずいぶん増えました。

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ママが「ごめんなさい」のお手本になろう!!
謝らなければいけない場面に遭遇したら、まずはママが代わりに謝る姿を見せてあげましょう。
もしかしたらお子さんのせいじゃない場合もありますよね。
余裕があれば、状況を一緒にみてあげて、状況や本人と相手の気持ちを言語化しながら、こういう時は「ごめんなさいって言おっか」と教えてあげてください。
なんにせよ、頭ごなしに「ごめんなさいっていいなさい!!」はNG。
本当に悪いときには、 ママが一緒に「ごめんね」って伝えてあげられると素敵ですね。
その姿を見て、 少しずつ“謝る”ことも学んでいけるようになりますよ^^

発達科学コミュニケーション
アンバサダー 東原あや