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「できた!」の積み重ねが行動が遅い自閉症の子を動かす力になる
毎日の生活の中で、子どもが「思うように動いてくれない」と感じる瞬間、ありませんか?
朝や時間がない時はなおさら「早く動いて!」とついママもイライラしてしまいますよね。
実は子どもが何か行動を始めるときには脳に負荷がかかります。
自閉症の子の場合、その「最初の一歩」が特に大きな負荷になるんです。
例えば「着替えて」と言われても、どのようにすればいいのか分からなくなってしまい、結局動けなくなってしまう。
さらに、「めんどうくさい」「やりたくない」といった気持ちがあるとますます動けなくなります。
だからこそ、行動を「分解」してあげることが大切。
ママがスモールステップの声かけをすることで、自閉症の子の脳の負荷が減り、「これならできそう」と思えるようになります。
そして、行動したときに「できたね」と伝えることで、自閉症の子も自信を持てるようになり自分から動けるようになってきますよ!

「行動の分解」で怒ってばかりの私が自閉症のわが子の行動が遅くても笑顔で過ごせるようになった
私には7歳の言葉の遅い自閉症の息子がいます。
朝はちゃんと起きてくれますが、とにかく動かない。
起きてはいるけど、床でごろごろしながら遊んでいる。
「服に着替えて!」「行く準備して!」「もう時間だよ!」
毎日毎日、何度も同じことを言っているのに、返事もせず、一向に準備してくれません。
そして、私もどんどんイライラして、毎朝怒ってしまう、という悪循環です。
「本当は褒めたいのに」「怒ってばかりは嫌なのに」
でも、どうしたらいいのか分からない毎日でした。
そんなときに出会ったのがおしゃべり上達メソッド。
「行動を分解して伝えると子どもは動きやすくなる」と知り、さっそく試してみました。
「パジャマ脱ごうか」「脱げたね!」とひとつひとつ伝えていくと、息子は少しずつ動いてくれるように。
そして、毎日繰り返していくうちに、「着替えるよ」の声かけだけでも動けるようになりました。
私の言葉がきちんと息子に伝わっている、届いているということがうれしかったです。
さらに私も怒ってしまうことも減り、今では笑顔で「いってらっしゃい」と言える朝が増えました。
毎日「怒ってしまった」と反省ばかりしていた私も、自分の声かけに少しずつ自信が持てるようになってきたのを感じます。

自閉症の子と笑顔で過ごしたいママは今が声かけを変えるベストタイミング!
毎日の生活の中で、「動いてほしい」「手伝ってほしい」と思う場面はたくさんありますよね。
だからこそ今、ママが「子どもが動きたくなる声かけ」を身に着けることで、日常のイライラが減り、毎日をもっと笑顔で過ごせるようになります。
How 行動を分けて伝えてみよう!自閉症の子が動きたくなる声かけ

行動を分解してみましょう。
例えば、朝の着替え。
「パジャマを脱いで服を着る」だけの行動も、いくつものステップがあります。
そこで、行動を4つに分けて、その度に声をかけてみましょう。
①上のパジャマを脱ぐ:「パジャマ脱ごうか。」→「パジャマ脱げたね!」
②パジャマのズボンを脱ぐ:「パジャマのズボン脱ごうか。」→「パジャマのズボン脱げたね!」
③上の服を着る:「上の服着ようか。」→「上の服着れたね!」
④ズボンを履く:「ズボン履こうか。」→「ズボン履けたね!」
このように小さく分けて一つ一つに「できたね!」の声かけをするだけで、お子さんに4回も成功体験をつくることができるんです!
自閉症の子も日常の小さな「できた!」を積み重ねることで、子どもは自信を持ち、少しずつ自分から行動できるようになってきます。
子どもが動き出せるようになるだけでなく、ママ自身も怒る回数が減り、少しずつ笑顔が戻ってきます。
「できたね」と言える毎日を少しずつ増やしていきましょう。
発達科学コミュニケーション アンバサダー
上原あやこ






