1.独り言を言う理由
幼稚園の絵本読み聞かせやその他静かにしてて欲しい場面で、独り言を言ってしまう。
その声が大きくなって、周りに迷惑をかけてしまって困っていることはありませんか?
自閉っ子の場合は何かストレスがかかったときなどに自分を落ち着けるために独り言を話したり、頭の中を整理するためにも独り言を話します。
反射的に見た物、聞いた物を口に出してしまうという特性もあります。
このように独り言には意味があるので無理矢理やめさせることはしないほうがいいのですが、幼稚園で大きな独り言を言ってしまうと迷惑になる場面、幼稚園でなくても公共の場では静かにしていてほしい場面はたくさんあります。
そんなときにどうしたらいいか、お伝えしていきます。
2.絵本の時間に「静かにして!」って言われてしまった息子
上述した通り、ひとりごとを無理にやめさせることは自閉っ子の負担になってしまうので基本的にはしませんが、これが迷惑をかけてしまうレベルだと、白い目で見られたり、お友だちに怒られたり嫌な思いをすることになるので、早めに対応できるといいですね。
自閉っ子息子も年中や年長になるにつれて、絵本の時間に独り言をいうことが増えました。
絵本の内容が難しくなったり、長くなったりして、「分からない、つまらない」と思うようになったんです。
暇だったり、そこにいるのが辛くなってくると、自分の世界に入ってしまいやすいので「独り言」が増えます。また、その声がだんだん大きくなってしまうこともありました。
それによってお友だちに「静かにしてほしい...」と言われてしまうこともありました。
これはお友だちにとっても、息子にとってもよくないなぁと思い対策を考え、その後はみんなで一緒にその場にいられるようになりました。
3.一緒に過ごせるようになるための2つのサポート
私がした対策は2つです。
1つは「声のものさし」を使うことです。「声のものさし」ってご存じでしょうか?療育施設ではなくても、保育園や幼稚園で使っているところもあります。
これは、自分の声の大きさを可視化して、今はこの段階だから、この位のボリュームに落とそうね。といった風に目で分かるように伝えます。それをまずは家で練習します。
図を一緒にみながら、今の声の大きさはここだよ。
少し小さくしてみようか。と小さくする練習をしていきます。家で図の意味を理解して、声のボリュームの調整が出来るようになったら、幼稚園でも使ってもらいます。
息子は独り言が大きくなってきたら先生や補助の先生に図を出してもらってここのボリュームにしようねと伝えてもらうようにしました。
完全に独り言をやめさせるのはかわいそうなのでしないほうがいいと思うのですが、どうしても声を出さない方がいい場面は声を0にしてもらって、いつまで0にしていたらいいのか伝えるようにしてあげましょう。
もう一つの対策は、絵本の読み聞かせを聞く位置の工夫です。
自閉っ子は視覚優位で聴覚理解は苦手な面があります。
もし、お子さんが耳で理解が難しく、内容が分からないならば、視覚的に分かりやすい位置、要はちゃんと絵本の挿絵が見える位置に座らせてもらうと理解しやすく、その場にいやすくなることもあります。
その子その子の特性に合わせて、工夫をしてあげることで、お子さんが一緒にみんなと過ごせる体験をすることができ、1つの成功体験となって自閉っ子の脳にポジティブな記憶を作ってあげられます。
▼東原あやInstagram https://www.instagram.com/higashihara_aya/ インスタグラムで不安の強いかんしゃくっ子への対応について書いています!
不安の強いかんしゃくっ子をイライラせずに発達させる 自閉症専用3ヶ月おしゃべり上達メソッド 発達科学コミュニケーショントレーナー 東原あや